サピックス新4年生『受験の1段目を固める1年間の旅』-カリキュラム分析・毎週の進め方

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by 村中  公開: 更新:

この記事では、サピックス4年生の一年間を通じた学び全体を見通した上で「何を目標に」「何を具体的にやって行くべきか」をお伝えしていこうと思います。

コベツバでは、サピックス生に向けた動画解説サービス『StandBy(スタンバイ)for SAPIX』でのテキスト・テスト解説、最難関入試問題の10年全問解説、そしてそれぞれのメンバー様から様々なご意見やご相談を頂いて参りました。

(サピックスの)4年生は「受験算数の一段目、算数を学ぶ型を身につける準備期間」であり、4年生のときの過ごし方次第で、5年生から始まる技術習得の波に乗り・そして6年生での入試に向けた演習を順調に進めることができるでしょう。

この記事をご覧いただいている4年生の皆さまには、是非サピックス4年生の期間を効果的に過ごして頂きたいと思います。

1: 4年生を俯瞰する

まず、端的に言いますとサピックスの4年生は量・質共に穏やかに進行します。
サピックス5年・6年や他塾4年生と比較してもそのように思います。

(イメージではサピックスは難易度が高く、量が多いと言うイメージがあるかもしれませんが少なくとも4年生については全く違います。)

1-1: 問題量で把握するサピックス4年生

4年生と次の学年である5年生と比べた場合、算数の課題分量(問題数)は約3分の1から約2分の1になります。つまり、1年後には3倍、取捨選択しても2倍の問題量をこなしていく必要があります。

毎週の授業で習う技術・知識の分量も、思考力系・応用発展系の入試問題の分量も同じく3分の1から2分の1になっています。

ここまでが4年生と5年生の量的質的な違いです。
問題量や毎週習う技術の数に大きな隔たりがあることが分かります。

尚、6年生前半になると分量は5年生の1.5倍、中盤以降で5年生の2倍をこなして行くことになります。勿論既に復習の内容が入っていることも前提ではありますし、志望校次第では全てに取り組む必要はありませんが。

従って、よく言われることですが、「4年生の間で教材をこなすことに精一杯」の場合、このまま同じやり方で最重要学年と言える5年生を進行して行くことは困難になります。

他習い事に注力しているなど余裕を持って進行できているか、あるいは「学び」に時間を使う場合、先取りや既習単元の深堀り、あるいは思考力問題の量的拡大に対して時間を割くことができていることで、はじめて5-6年に分量への対応力が担保されている状態だと言うことができます。

つまり、4年生の学習でまず最初に目指して欲しい状態としては、

▼A:「可能な限り短時間で学習単元が身につけられている(少なくともデイリーチェック満点近く・マンスリー・復習テストで7〜8割得点できている)状態」

▼B:「毎週の頭脳トレーニングに時間をとって取り組むことができている状態」

となります。

1-2: 問題量で把握するサピックス5年生

中学受験算数全体で学ぶ500個のポイントのうち約130個を、学びます。

先ほどの量的な話からすると「新しいものを学ぶことが多いのかな?」とも思えますが、その中には中学受験算数の大前提である「長方形の面積」「小数や分数の割り算」など、公立小学校でも学習する四則演算・求積のポイントも含まれており、全体的には非常に穏やかに進行します。

ただし、中学受験全体を俯瞰して再度確認してみますと、

1: 「数の性質」

2: 「規則性」

2: 「割合を使わない平面図形」

の3つの分野については、非常に重要でかつ入試での出題も多い論点を応用問題の中で学習することになります。実際にテキストの「入試問題に挑戦」コーナーでは最難関校の問題の掲載があることも多いです。

従って、上記の単元については、NOの応用問題の難易度が非常に高い単元もあり注意が必要になります。

とはいえ、前半はそれでも穏やかでもありますが。


(特に応用問題についてお子様に合わせて取り組む問題を調節できるよう、『StandBy(スタンバイ)』では毎週の問題へのコメントや難易度についても配信しております。)

2: 5-6年生までの学習を見据えて、追加で行いたいこと・行って効果があること

上記の■1で

▼A:「可能な限り短時間で学習単元が身につけられている(少なくともデリチェ・マンスリー・復習の各テストで得点できている)状態」

▼B:「毎週の頭脳トレーニングに時間をとって取り組むことができている状態」


がまずは目指すべき状態と記載させていただきました。

5年生を万全の状況で迎えるためにまずは上記2つを目標にして欲しいと思います。

そこに加えてもう2つ「4年生の間にできる限り鍛えて欲しいこと」「余裕・意欲があれば取り組んで効果が高い学習」をご紹介します

2-1: できる限り鍛えたい『ケアレスミス対策』

ケアレスミスを防ぐには大きく2つの対策があります。

・「四則演算の計算力」
・「読み違い・認識/転記ミスの是正」

ケアレスミスの7パターン別対策・ミス制圧までの5ステップ
ケアレスミスの7パターン別対策・ミス制圧までの5ステップ

ミスをなくすことや計算力を強化しておくことで、

「計算力が弱くて、宿題でもテストでも理解できているのに答えが合わない」
「計算力が遅くて、宿題もテストも時間がかかり過ぎてしまう」

と言う状態になることを予め予防することができ、技術の吸収とその適用だけに集中することができるでしょう。

また、5年生以降になってきますと、なかなか「ケアレスミス対策だけ」に集中する余裕がなくなっていることも事実で、先を見据えて今のうちに対策をして「ミスを少なく進められる型」を身につけてもらうことを目指して欲しいと思います。

2-2: 余裕・意欲があれば行いたい「テキストをもう一段・二段堀った応用問題への挑戦」

もちろん、4年生全員が行う必要はありません。

前述したA、Bを一定達成した上で、追加の学習の意欲があるお子様であれば取り組んで良いでしょう。

実際のところ、昨年度の4年生からは上記に関して多くのご要望をいただいており、サピックスの算数偏差値およそ60以上(意欲は高いもののミスが多い・通塾から開始より日が浅い場合は55以上)のお子様であれば、1週間の中で追加の学習を行う余裕があるように見受けられます。

そこで『StandBy(スタンバイ)』ではご要望を受け、サピックスの当該Noの配信に合わせてより深掘った内容の問題と解説動画を提供する『StandBy+(スタンバイプラス)』を始めております。

   
   
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(通常の『StandBy(スタンバイ) for SAPIX』のご料金内でのご提供です。)

日々の中で負担なく進めること、またテスト対策の一種にもなるようにという意図から、通常のサピックスのカリキュラムの単元とできる限りリンクさせる形での提供と致します。

テキストからより発展した問題であったり、入試問題でも使えるような算数の考え方を学んでいただけるものを毎週配信していく予定です。

もちろん『StandBy+(スタンバイプラス)』に限らず、高度な内容を教えることに定評がある専門塾や、市販のテキストで学習を行うことも、効果があるでしょう。

3: 1週間の学習イメージ

ここまで「何をまず目標にすべきか」と「できれば追加で行いたいこと」を説明致しました。

その上で「まず目標にすべき」AとBについて記載させて頂きます。

▼A:「可能な限り短時間で学習単元が身につけられている(少なくともデリチェ・マンスリー・復習の各テストで得点できている)状態」

短時間でできる理想的な状態の目安は、「2.5周で完璧に再現できている状態」です。

◉1周目

授業後48時間以内に全問(「復習しよう!」)を一度解いていく

◉1.5周目

1周目で間違った問題、時間がかかった問題の解き直しと類題(ステップA〜C や StandBy類題)を解いて理解確認する

◉2.5周目

次回授業前日あるいは当日に間違えた問題、時間がかかったを再度解き直す。また、間違えた場合は再度解法をチェックして、類題まで解き直して理解確認をする

これでデイリーチェックを(ミスがなければ)全問正解できている状態を一つの指標としてまず目指して行くのが良いでしょう。

デイリーチェックの目的・分析・対策
デイリーチェックの目的・分析・対策

また、マンスリー・復習テストとなると期間が空いてしまうことから、学習計画の中で復習スパイラルを入れていきましょう。

マンスリー確認テスト(復習テスト)の目的・分析・対策
マンスリー確認テスト(復習テスト)の目的・分析・対策

マンスリー確認テストや復習テストでは

テキスト掲載問題の数値や単語を変えた問題が7割程度出題されますから、それらの問題についてはほぼ完答できている状態を目指して欲しいと思います。

※コベツバではこういった問題を「レベルA」の難易度と判断し、毎回のテスト解説で難易度を公開しておりますので、テスト後やり直しの参考にしていただければと思います。

▼B:「毎週の頭脳トレーニングに時間をとって取り組むことができている状態」

Aがおおよそクリアできている状態になった上で取り組んで欲しいのはこちら、です。

まず、

5年生に比べて思考力問題に取り組む時間がまだ作りやすいのが4年生です。

志望校にもよりますが御三家をはじめサピックス偏差値55以上の学校には平均すると大問1問、学校と年度よって2問程度の量で出題されることが多く、避け続けて行った場合に入試直前の6年生後半になってから鍛えていくことは困難な為、不利を抱えたまま入試に突入せざるを得ないようになります。

また、思考力には「推理と検証(試行検証)」「読解」「整理」「誘導」の4つに分類できると考えていますが、

各学校で求められる「思考力」の種類
各学校で求められる「思考力」の種類

特に4年生の段階では「推理と検証(試行検証)」「整理」の能力を養っていくことが良いでしょう。

「推理と検証(試行検証)」は、文字どおり「具体的な数で試したり、書いたりして、規則や構造を把握してみる」力です。最初から答えが明確に見えない霧の中にいるときにでも一歩を踏み出して自分の中で「こっちか、、いや違うな」「ではこっちかな」と試行錯誤しながら検証を繰り返していく力のことです。

この推理と検証(試行検証)タイプの問題を特に好む学校は「麻布」「栄光学園」「筑駒」ですが他校でも頻繁に出題されています。また算数に限らず、何かの学問を学ぶ・深く理解する際の土台となる力ですから、単に成績のためではなく小学生のうちから鍛えることで一生ものの力になるでしょう。

次に、「整理」ですが、女子最難関校や開成で大変好まれる「表や図を使って自分なりに整理して把握する」力です。ただし、字が汚い・図が汚い、とは違って、あくまでも書かれている内容が整理されているかどうかと言う話です。

いくら字やペンの色が整っていても、内容が整理できていなければ意味がありませんし、書き殴ったような表でも条件を整理できていれば良いでしょう。

「整理方法」には一定の型と慣れがありますので、はじめは見よう見まねでうまい整理方法を真似していくことからスタートすることです。そうするとだんだんと真似の型を自分で再現できるようになっていき、結果として整理能力が引き上がっていきます。

『StandBy(スタンバイ)for SAPIX』をご活用のメンバー様は是非自分なりに取り組んだ後、動画の方法と見比べてみてほしいと思います。)

これらに意識を向けながら毎週の習慣として頭脳トレーニングに向き合っていくことで少しずつ思考力を磨いていくことができると考えます。

以上

少しでも4年生の学習のご参考になれば幸いです。

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