サピックスGS特訓は受けるべき?復習すべき?模試成績別ゴールデンウィークにやるべきこと

ゴールデンウイークは、夏休み前までの時期を示す「6年生前半戦」のうち、家庭主導でまとまった時間が取れる最後の機会になります。

本記事では、3月の復習テスト、直前にあったマンスリー確認テスト・サピックスオープンの成果を鑑みた上で、それぞれに合った形での「GS特訓で得られること」・「GWでやるべきこと」についてお話させて頂きます。

では、進めて参ります。

1: 4つのゾーン区分

まず、志望校判定サピックスオープンの平均点・分析・今後の対策でも記載させて頂きましたが、3-4月のテストが「何を測るものだったのか」について、おさらいさせて頂きます。

3-4月で実施された4つのテストは、それぞれ

3月復習テスト:2月-3月中旬期間での学習範囲の知識・技術
4月マンスリー確認テスト:主に春期講習期間での学習範囲の知識・技術
4月サピックスオープンA:5年生で既習範囲の知識・技術
4月サピックスオープンB:「思考力」の発達度

と、なります。

その上で、「6年生になってからの知識・技術」として「復習・マンスリー」をひとまとめにして偏差値の平均をとると、

「3月復習テスト・4月マンスリーテスト」
→6年生に切り替わってからの学習が順調かどうか


「4月サピックスオープンA」
→5年生で学習した知識が十分に備わっているかどうか


を、問うことができます。

その上で、偏差値60のラインまでは、「思考力の高い低い」で差がつくものはなく、あくまでも知識・技術の定着度で決まるものでしたので、偏差値60のラインで復習の線引きを行いました。

その結果、以下のマトリックスで表すことができます。

2つのテストから分析する子供たちのパターン区分

Aゾーン=SO/A・復習マンスリー共に偏差値60以上
Bゾーン=SO/A偏差値60以上、復習マンスリー偏差値60未満
Cゾーン=SO/A、復習マンスリー共に偏差値60未満
Dゾーン=SO/A偏差値60未満、復習マンスリー偏差値60以上

という区分で示すことができ、
それぞれに課題及び対策を明確に示すことができます。

要は、「6年生になってからの知識・技術」を中心に復習すべきなのか、
「5年生の内容の知識・技術」を中心にすべきなのか、
を、明確に指針として持つことができるかと思います。

また、「ケアレスミス警報発令中につき」でも記載させて頂いた「ケアレスミスで点を大きく落としている場合」についてですが、

ここでは「ミス自体もまた習熟度の低さ、不慣れさが生み出したものである」と考えて、補正をかけることなくそのままの偏差値で考えて頂くと良いでしょう。

ただし、とはいえ、志望校偏差値や他科目とのバランスの兼ね合いも大いにありますので、偏差値60のラインを下げて対策の方向性を、そのまま活用頂いても良いかと思います。

2: GS特訓で手に入れられる「こと」

家庭主導での勉強の前に、初めての志望校別の特訓となる「GS特訓の位置付け」と、「手に入れるべき『こと』」について、お話させて頂きます。

まず、志望校対策としては単発の講座では、「対策」としての意味はほぼありません。傾向や対策を元に三層目の知識・技術を拡充することや、志望校の傾向を体で身につけて、そこに子ども達がアジャストしていくには、明らかに不十分です。

では、一体、この時期に行うこの講座にいかなる意味があるのかというと、「雰囲気・難易度・最終到達地点」を「知る」ということです。「出会い」と言ってもいいかもしれません。

狙いとしては、「心理的な意味合い」「モチベーション的な意味合い」です。9ヵ月後にこれくらいの問題で合格点を取らなくてはいけないのか、ということやいよいよ受験生なのだという意識を持ってもらうことが最も重要な目的となります。

※そうは言っても、最難関校以外のプリントは本番の試験よりもやや易し目に設定されていることは差し引いて考える必要がありそうです。

つまり、学習したものを丁寧に復習すること以上に、この時期に触れて意識が少しでも変化するということ、そのものに意味があると考えると良いでしょう。故に、手に入れるべきは「ものとしての知識や技術」ではなく、あくまでも経験としての「こと」なのです。

逆に言うのであれば、「既に志望校の問題にトライしたことがあり、日頃から触れている」子ども達(絶対数は少ないとは思いますが)にとっては、そこまで大きな「こと」にはなりにくいものになりますし、これまでの偏差値やコース編成の都合から志望校以外のコースに入ってしまった子ども達にとっては、「心理的な効力」はそこまで期待することはできないものになるかもしれません。

またお子様の性格は「問題に歯が立たない」ことが奮起する材料ではなく、落胆する材料になってしまう可能性もございます。

勿論、それでも普段とは違う空気感やクラス編成の中で行う「こと」には意味合いはあろうかと思いますが、お子様によって程度の差はあると言うことで触れておきます。

また、GS特訓は上記のような意味合いを持っていることから、(少なくとも算数において)宿題が出ることはほとんどありません。

現実問題、復習するとしても「授業で扱って、理解できた、できそうな問題」以上に手を出す余裕があるお子様は毎年少数で、もしできなくても合否に大きな影響を与えるものではありません。

普段の勉強をカツカツの時間で回しているご家庭にとっては全く復習を行うことができなかった、というのが正直なところなのではないでしょうか

復習が重要になってくるのはむしろ夏期志望校別、SS特訓からになります。

〜お知らせ〜

コベツバでは、サピックステキスト解説サービスにて、GS特訓の復習を行うお子様が多い
GKA(開成)、GOU(桜蔭)の2つのプリントの①全問解説を配信致します。

では、その上で、以下にゾーンごとにゴールデンウィーク及びそれ以降にやるべきこと、をお話させて頂きます。

3: Aゾーン

ダブル60オーバーのゾーンですが、志望校の偏差値も高いことが想定される為、志望校に向けて課題は残っていることがほとんどと言えます。

まず、ここまでの知識・技術は一定身についていることは確かですので、復習をブルドーザー式に行う必要性はそこまで高くありません。一方で志望校が御三家・最難関校である為、発展的な技術をこの時期から仕込んでいくことが望ましいと言えます。

(コベツバでは、このゾーンを主な対象者として「コベツバweb授業」の分野別教材 応用編 や、さらに算数偏差値65以上の方には「Top Gun特訓」をご案内させて頂いております。)

また、サピックスオープン/Bの結果が60未満であった場合、そこの継続的な強化も必要です。最難関中プリント、5年生の思考力問題、またはコベツバweb授業の思考力テストにトライしていただく中で、

「特に『何ができていれば、解けたのか』」を丁寧に問題ごとに振り返りながら、味わって進めていくと良いでしょう。

ゴールデンウィーク中だけでなく、ゴールデンウィーク明け後も週間の計画の中に組み込んで行っていくことが重要です。

4: Bゾーン

サピックスオープン/Aが偏差値60以上、復習・マンスリーが偏差値60未満のゾーンですが、6年生になって学習した知識・技術の定着度に課題があると言えます。

従って、ゴールデンウィークでの学習の方向性としては、2月以降の学習範囲の復習が主軸になります。

既にお気付きの通り、6年生になってからは、5年生までと違い、4回に一回の復習のNOがありません。これまで自動的にNOを1つ潰して復習してきたことで、知らず知らずのうちに復習がかかっていたことと比べ、定着度が下がっているのはある種当たり前とも言えるのです。

またクラスによってはデイリーチェックが実施されていなかったりA授業の内容が前週の復習ではない場合もございます。その場合、さらに復習の機会が減っているのです。

前回の復習テスト、今回のマンスリーで、「解法はわかっているのに、なぜか出てこなかった」「急いでミスが多発した」どれもこれも「不慣れさ」が原因となっているもので、そこには実は4回に1回の復習機会がカットされたことで、子ども達にとって「記憶の引き出しが遠い」印象を持った可能性があります。

つまり、まずはゴールデンウイークを使って2月以降の復習を行うとともに、ゴールデンウィーク明けも今後まだ知識・技術の習得が進んでいく中で、より家庭主導での復習を計画に織り込んで行く必要があることも、付け加えておきます。

また、復習の方法としては、テキストで復習する場合は

デイリーチェックの解き直し
デイリーサピックス or デイリーサポート or コベツバ類題の解き直し
の、いずれかの方法がありますので、時間に応じて判断してもらうと良いでしょう。当然ながらデイリーチェックでは全ポイントが扱われていませんが、テキスト全問となると時間がかかります。

従って、過去のデイリーチェックが悪かった単元のみテキスト全問、他はデイリーチェックと言う切り分け方をしても良いでしょう。

コベツバでは、「サピックステキスト解説・対策」にて、平常授業・土曜特訓の全問解説を配信しておりますので、過去のナンバーの復習に、ぜひご活用ください。

なお、コベツバweb授業で全分野の総復習を進めていらっしゃる場合、6年生で習う内容ももちろん含まれておりますので、こちらでカバーされると考えて良いでしょう。

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5: Cゾーン

サピックスオープン /Aが60未満、復習・マンスリーが60以上のゾーンですが、5年生時点に学習した知識・技術の定着度に課題があると言えます。言い方を変えると、忘却している、と言うことです。

従って、ゴールデンウィークでの学習の方向性としては、5年生の学習範囲の復習が主軸になります。

ただし、とは言え、6年生になってからのNOで既に「5年の範囲の復習と上乗せ」がされている単元も出てきています。

従って、まだ6年生になってから学習していないか、学習していても復習が少ない単元を中心に復習を走らせることでより優先順位を明確にすることができます。(時間があれば、全て復習して欲しいことは前提の上で、です。)

以下がまだ6年生になってから扱っていない、または扱いが少ない論点が多い単元となります。

平面図形(割合無し)
点の移動
回転体
水量グラフ
場合の数
時計算
図形の移動(移動と回転)


勿論、上記は一般論のお話になりますので、サピックスオープン /Aやこれまでの実力テストの中で正答率が高い問題を間違っている単元についても、優先順位をあげて取り組むことが望ましいと言えます。

なお、コベツバ動画をご利用者様は、5年生の復習まで含めて算数の必須技術を単元別に効率的に学習できるコベツバweb授業か、サピックステキスト解説の5年生バックナンバー解説をご覧ください。)

6: Dゾーン

最後に、双方ともに60未満のゾーンですが、復習するべきことが多すぎてどこから手をつけるべきなのか、時間もたくさんあるわけではないし、時間もかかるし、と思うかもしれません。

その上で、方法論としては、Cゾーンで記載させて頂いた内容の逆で、
「同じ単元を5-6年セットで貫通して復習する」のが効率的な復習方法になります。

◯コベツバweb授業を利用する場合

コベツバweb授業では、レベル別に、6年生前半までにおおよそ習う「入試で絶対必要になる技術」を網羅した教材・参加型確認テストを動画解説を配信しております。初見問題でも通用するために、解法を整理し理解を深める「ポイント動画」がほぼ全ての問題についております。

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こちらを利用していただくことで、5年生-6年生の内容である解法を一気通貫して学習することができます。

テキストの総復習との比較としては、一覧型の学習で重複・抜け漏れが少ないため、効率的に学習することができます。苦手なものはさらに類題を積んでいただくこともできます。

詳しいお話はこちらの動画も参考にしてみてください。

◯テキストを利用する場合

テキストの復習の利点は、演習量が多く、また手に馴染みのある問題ということでしょう。特に算数偏差値45以下の場合は、テキストの復習をおすすめしております。

テキストを利用する場合、例えば、「規則性」であれば、「6年春期NO5と5年夏期NO14」またはコベツバweb授業の「規則性」を一気に復習するなどをして、辿ってきたスパイラルの内容を縦に復習してしまうと理解が進みやすいと言えます。

テキストを利用する場合、探すのが多少手間にはなりますが、網羅的に復習を行うことができます。ベースとなるのは、6年の各NOで、そこと似た内容・同じ単元のNOを5年生のものから引っ張ってきて一気に(5年→6年の順番で)復習してしまうと言うことです。

(※コベツバのサピックステキスト解説サービス、コベツバweb授業のお知らせ欄には分野ごとのサピックス5-6年テキストの対応表が掲載されております)

テキストはやはり問題数が多いので、そこまで徹底的に取り組む時間がない場合は、1ポイント2問程度のコベツバweb授業を、と考えられる方が多いように思います。もちろん網羅的に学習できることで成績がアップするお子様も多数いらっしゃるのですが、一部、問題数が2問では足りないお子様もいらっしゃいます。

その場合はやはりどうしても、コベツバweb授業を1周回すだけでは不十分で、何周も回す、テキストの復習も追加する、テキストの復習だけに絞る、という方法が結果としては近道であり、きちんと理解して学習を終えられるので忘れにくいと言えるでしょう。

勿論、勝負はゴールデンウイークだけではありませんので、その後も日々の習慣の中に復習の計画を盛り込んでいくことを忘れずに進行して頂くことが重要ですし、5-6年生の復習は少なくとも夏休み前までには終わらせることが大切であることも改めて伝えておきます。

以上

少しでも、皆様のゴールデンウィークの学習計画上のご参考になれば幸いです。