この記事では、2021年洛南高校附属中学入学試験について、受験者数・合格最低点をご紹介した上で、1月18日の試験(算数)の、プロ講師による所感・問題別難易度分析・一部問題の解説動画を掲載しております。
本試験を受験されたご家庭や洛南高校附属中学志望者にとって、2021年の学校動向把握や問題の解き直しに役立てていただけるものとなっております。
中学受験コベツバでは、灘・甲陽・大阪星光学院・神戸女学院の速報を含む、日本全国の35校の入試解説・所感と難易度分析、来年度に向けた対策を公開いたします。入試速報・志望校別対策コーナーから他の学校も是非ご確認ください。
1:2021年入試の基本データ
1-1: 洛南高校附属80%偏差値(サピックス/四谷大塚/日能研)
【専願】
| 浜学園 | 日能研 |
---|
2021 | 男:58 女:63 | 男:64 女:68 |
2020 | 男:58 女:63 | 男:63 女:67 |
【併願】
| 浜学園 | 日能研 |
---|
2021 | 男:64 女:64 | 男:70 女:70 |
2020 | 男:64 女:64 | 男:70 女:- |
1-2: 洛南高校附属の受験者・合格者数・受験倍率推移
【男子】
| 受験者 | 合格者 | 倍率 |
---|
2021 | 530 | 219 | 2.4 |
2020 | 536 | 219 | 2.4 |
2019 | 533 | 208 | 2.6 |
2018 | 551 | 210 | 2.6 |
2017 | 538 | 240 | 2.2 |
2016 | 552 | 246 | 2.2 |
【女子】
| 受験者 | 合格者 | 倍率 |
---|
2021 | 263 | 81 | 3.2 |
2020 | 248 | 75 | 3.3 |
2019 | 286 | 79 | 3.6 |
2018 | 254 | 71 | 3.6 |
2017 | 245 | 72 | 3.4 |
2016 | 235 | 69 | 3.4 |
1-3: 洛南高校附属の合格最低点・合格者平均点・受験者平均点
【全教科】(合格最低点)
| 専願男子合格最低点 | 専願女子合格最低点 | 併願男女合格最低点 |
---|
平均 | 222.3(56%) | 255.3(64%) | 269.1(67%) |
2021 | 236 | 276 | 295 |
2020 | 236 | 268 | 255 |
2019 | 201 | 240 | 255 |
2018 | 209 | 232 | 256 |
2017 | 211 | 244 | 254 |
2016 | 212 | 246 | 263 |
2015 | 251 | 281 | 306 |
受験者平均点は公表がありません。男女の合格最低点に大きな開きがあることが特徴です。
【全教科】(合格者平均点)
| 4教科型合格者平均点 | 3教科型合格者平均点 |
---|
平均 | 257.5 (64%) | 262.3 (66%) |
2021 | 280.5 | 291.7 |
2020 | 274.8 | 278.4 |
2019 | 246.7 | 249.9 |
2018 | 244.8 | 249.4 |
2017 | 246.9 | 253.0 |
2016 | 251.2 | 251.5 |
【算数】(合格者平均点)
| 4教科型合格者平均 | 3教科型合格者平均 |
---|
平均 | 94.4(63%) | 102.7(68%) |
2021 | 95.5 | 107.4 |
2020 | 110.1 | 119.2 |
2019 | 90.3 | 100.7 |
2018 | 85.3 | 94.9 |
2017 | 90.2 | 102.0 |
2016 | 94.9 | 92.0 |
当然のことではありますが、3教科で受験する方の方が、4教科受験生より算数が得点できることが伺えます。
1-4: 洛南高校附属の科目別配点と試験時間
| 点数 | 制限時間 |
---|
国語 | 150点 | 60分 |
算数 | 150点 | 70分 |
理科 | 50点 (100点) | 45分 |
社会 | 50点 | 45分 |
3教科型の場合は理科の配点が100点になります。
4教科型(国・算・理・社)、3教科型(国・算・理)のいずれか一方の型での受験となりますが、総合点400点満点で計算されます。
2: 2021年洛南高校附属中学入学試験の算数
2-1: 所感
2021年、洛南高校附属中の入試でした。
全体感としては前年に引き続いて易し目の構成になり、制限時間の中で確実に得点できる問題を抑えきることが合格の為のマスト条件になったかと思います。
その上で、傾向としては大型の速さの難問の出題がないこと以外は、例年の傾向どおりと言えます。その上で、差がついた問題は2番の平面図形・4番の食塩水、6番の立体の共通範囲の問題だったかと思います。
以下、レベルB以上の問題に対してコメントしておきます。
◾️2番(4):合同見つけ、角度の和の利用
2種類の長さが複数箇所に出現するということで合同見つけを疑うことさえ出来れば、最後答えを求めるシーンは解法が多岐に渡る為クリアすることが出来ただろうと思います。
◾️2番(5):直角○×、線対称⇆垂直二等分、等積変形
解法の手札が多い人ほど、切り込み口の発想に戸惑いを覚えたかもしれません。
ただし、具体的な長さが分かっているのはたった一箇所で有り、直角と直角を割って作った角度であることから直角○×を打ち込んでいった後、二等辺の垂直二等分線を引くことが出来ればクリアできるという応用問題でした。
また、その後も難しいものの、求めた長さをどう使うかという発想から直角三角形をマークして周辺を見渡していった先に平行線でゴールの図形の頂点があるということで等積変形という流れの問題でした。ここは考えすぎに一旦飛ばして戻ってきて考えるという戦略で良かっただろうと思います。
◾️4番(2)(3):食塩水分数、の比の比
まず、食塩水分数が量を減らしても濃度同じ=分数の大きさ同じ、ということで攻めていき、最後はの比の比という綺麗な構成の問題でした。
ここがクリアできるかどうかが合格ラインを超えられるかどうかに関わったのではないかと思います。
◾️5番(3):入れ替わり周期、ケタごと平均の利用
和で捉えても求めることが出来ますが、割り算をしていった際に和で検証を入れないと間違った答えが出てくる罠がある問題でした。
一方でケタごと平均で進めるとシンプルに答えに到達できるようになっている問題でした。
◾️6番(2)(3)(4):共通範囲、断面図、平均の策、(3)の中に(2)が存在することに着目、全体から共通部分に注意して引く
洛南のお家芸と言える共通範囲。図が既に書かれているので、作図の方法を手の内に入れられているかどうか、その後の求積も過去問を含めて経験しているかどうかで差がついたかと思います。
最後は、(2)が(3)の中に包含されていることにさえ気づくことができれば求められる問題でしたが、その発想の流れとしては、4つのベン図?→それは厳しいよな、という思考の流れの中で(2)(3)を再度見直すプロセスを持てたかどうかで決まったかと思います。
2-2: 難易度分析
2-3: 算数解説動画
2番(5)
6番(1)
6番(2)
6番(3)
6番(4)
3: 洛南高校附属中学志望者向けの対策・動画配信サービス
最後にお知らせとなります。
中学受験コベツバでは、上記の分析・出題傾向を踏まえて洛南高校附属中学志望の子供たちを対象に、以下のサービスを配信をしております。
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以上です。
来年度以降の志望の方にとって、少しでも今後の算数の学習のご参考になれば幸いです。
中学受験コベツバは、洛南高校附属中学を志望されている小学生とその保護者様をエンパワーし続けられる存在になるべく引き続き頑張って参ります。