サピックス組分けテスト(7月組分けテスト)に向けた対策

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by 塩田  公開: 更新:

サピックスの組分けテストはご存知のようにクラス昇降に制限のない実力テストです。
ほぼ毎回全範囲に渡ってまんべんなく出題されるため、今までの半年〜1年の積み重ねが評価されるテストであり、この半年〜1年で習った範囲をしっかり定着させた状態で臨むことが重要です。

この記事では、サピックス在校生(特に4~6年生)向けに次に実施される組分けテストである、7月組分けを例に
・組分けテストの対策(算数)をおこなった方がよいのか?
・サピックスのカリキュラムを踏まえて学年別に具体的に「どの単元を」「何を利用して」「どのように」対策していくべきか?

を説明いたします。

図3

またコベツバでは組分け当日中に算数の解説動画を配信する予定です。 毎回サピックス生数百名の直しの際にお役立て頂いているようですので、よろしければまた組分けの際にご訪問ください。

1: サピックス組分けテストの特徴・傾向は?

すでにご存知の方も多いと思いますので簡潔にまとめておきます。

サピックス組分けテストの出題範囲

サピックスの組分けテスト(算数)の出題分野は網羅性が高く、ほぼ毎回、全分野に渡って出題されています。

サピックス組分けテストの難易度

基礎力トレーニングレベルが4〜6割

デイリーサピックス★2個レベルが3割

応用技術が求められるものが1.5~2.5割

出題される傾向にあります。

サピックス組分けテストの平均点

組分けテスト平均点(7月)は2016年〜2018年の過去3年から平均をとると、

4年生は平均263点(得点率53%)
5年生は平均257点(得点率51%)
6年生は平均279点(得点率56%)

となっております。

難易度や平均点についてより詳細に知りたい方は以下の記事をご覧ください

サピックス組分けテストの難易度の詳細分析(平均点/偏差値60ライン)
サピックス組分けテストの難易度の詳細分析(難易度分析・平均点/偏差値60)

2: サピックス組分けテストの対策は行うべき?

組分けテストは「この半年〜1年、日々の勉強の積み重ねがしっかり定着しているのか」を確認する機会です。そのため、そもそも日々の勉強をしっかり身につけられていない場合、直前の付け焼き刃の対策では残念ですが大きな効果は期待できないでしょう。

『日々の勉強をしっかり身につけられている』
この基準は、デイリーチェック:平均8〜9割、マンスリー確認テスト:7割程度を目安としましょう。

高すぎる目標と感じられる保護者様もおられるかと思いますが、これは決して高すぎる目標ではなく、適切な勉強法と努力で到達することができる得点だからです。

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マンスリー確認テストの目的・分析・対策

それでもせっかくクラス昇降のあるテスト、何か対策に繋がることを少しでも、という気持ちは非常によくわかります。
せっかく何か対策をするのであれば、これを復習の機会として効果的に活用できるような情報をお伝えしていきます。

ただし、あくまでも、日々の学習を積み上げられているかが一番大切です。そもそもデイリーチェックが平均して6割に到達していないケースは、教育という観点でお子様の発達を考えた場合、組分けテストの対策は行うべきではないと考えます。今回の組分けの結果は一切気にせず、その学習時間を今週のデイリーチェック、今月(翌月)のマンスリー確認テストに全力投球して、着実に一歩一歩身につけていってほしいと思います。

付け焼き刃の対策よりも、まずは日々の学習を大切にすることが、長い目で見たときに大きな成果となってかえってきます。お子様にも保護者様の心配ごとは伝わるものですので、組分けを一切気にせず、悪い結果が出ても落ち込まずに、毎週の学習と毎月のマンスリー(復習テスト)に目を向け、頑張っていくことが大切です。

図4

参考記事)
・デイリーチェックに向けた具体的な学習方法
・マンスリーに向けた具体的な学習方法

3: サピックス組分けテスト対策として効果的・効率的な勉強内容とは?

組分けテストはサピックスの既習範囲から出題されるため、直前に行う対策としては市販の教材を利用せずとも、サピックスの教材/教材の類題を復習することで十分です。(もちろん余力がある上位層は追加で参考書に手をつけても良いでしょう)

組分けテストでは思考力を必要とする問題も毎回10-20%程度出題されますが、思考力は直前の対策で身につくものではないため、ここでは割愛させていただきます。

3-1:復習すべき単元は何年生のいつからか?

復習を検討する範囲は、学年別に以下となっております。

4年生:新4年生2月から直近マンスリーの範囲まで
5年生:4年生の冬期講習から(例外あり)直近マンスリーの範囲まで
6年生:新6年生2月から直近マンスリーの範囲まで。分野別補充プリント含む。


それぞれの理由は以下の通りとなっています。

4年生

4年生に上がってからが中学受験に向けた学習ですので、3年生の内容を復習する必要はありません。

5年生

サピックスのカリキュラムの毎回のNoで習った内容を整理すると、7月の組分けテストの時点ではちょうど4年生の冬期講習から1巡していることになります。それより前の単元は(後述する一部を除き)もう一度、より充実した内容で習っていることになるので、よほど苦手でない限りそれ以前の4年生に戻って2重に学習する必要はありません。逆に特に苦手なものは5年生の単元と合わせて、4年生の同じ単元まで戻っても良いでしょう。

6年生

新6年生2月から、範囲をおよそ1巡しています。6年生の半年間、難易度の高く重要な技術を今までより早いペースで多く習得してきました。
きっと漏れもあることでしょう。後半戦では「前半までで身につけた知識を取り出す訓練」がメインになってきます。(ただし一部の最難関校ではさらに難易度の高い技術を学びます)。組分けは1つのマイルストーンですが、夏休みまでにもう一度これらの技術を復習しましょう。

3-2:(7月組分けテスト)優先して復習すべき単元を選ぶための2つの判断基準とは?

復習する単元は以下の2つの軸で優先順位を判断しましょう。

A: お子様が苦手としている単元(4年生を例に具体的な表付き)
B: かなり前に習った / 復習機会が少なかったことから忘れてしまいがちな単元(5年生を例に具体的な表付き)

それぞれ詳しく説明します。

A: お子様が苦手としている単元

「デイリーチェックが8割に到達しているか」が基準になります。
8割とは4年生は80点、5年生は120点、6生は160点となります。

8割を下回ったということは、一番最初の学習でしっかり知識を自分のものにできなかったと考えられますので、この単元を優先して学習していきます。

デイリーチェックで比較的得点できているタイプのお子様は、2週間後の定着を確認する基礎力定着テストのデイリー単元からの出題部分で7〜8割を基準としても構いません。この場合は初回はなんとか理解していたものの、定着に持ち込めていない単元を洗い出すことになります。

また、季節講習中も新しい知識を習うのですが、デイリーチェック/2週間後の基礎力定着テストも実施されないため、定着を確認する機会が少なくなってしまいます。季節講習の内容が範囲となったテストの大問ごとの出来をみて得意/不得意を判断しても良いですが判断に時間がかかりますので、迷った場合は優先して復習すると良いでしょう。

ある4年生のお子様を例として、それぞれのデイリーチェックテストの得点を書き出した上で、組分けテストまでに優先して学習すべき単元を表にまとめました。このようにして個人の苦手を踏まえた上で、優先順位をつけ取り組んで行きましょう。全体を対象としたやまを張ったテストではなく、個人に合わせた復習を組んでいくことに意味があります。

図1

また、取り組んでいて、どうしてもわからない問題があれば、StandByよりテキストの解説動画を配信しておりますのでぜひご覧ください。

B: かなり前に習った / 復習機会が少なかったことから忘れてしまいがちな単元

デイリーチェックの得点が同列に並ぶ2つの単元があるのであれば、習ってから期間が経過している方を選びます。

4、6年生は先ほど述べた「新学年になってから習った単元」をより前に習ったものから優先して学習する、いたってシンプルな形で良いでしょう。

ところが、5年生は「この半年間で複数回にわたって徐々に難易度をあげながら習ってきたもの」と「かなり前に1回だけ習ったもの」が混在しているため、効果的な復習のためにはそれを踏まえて優先順位をつける方が良いでしょう。保護者様だけで考えるのは大変かと思いますので、4年生から5年生夏までのカリキュラムを踏まえてちょうど範囲が一巡するように以下の表を作成致しました。

図1

より期間が経っているものと、講習中のため復習機会が少なかったものの優先度を高く設定しましょう。この表とお子様のデイリーチェックの得点を照らし合わせて、上の表に該当する単元を優先して復習していくと良いでしょう。

また、特にコメントが必要なものを以下に記します。

4年No3植木算

4年No3の植木算は数列や規則性の基本的な概念となっているため、数列や規則性が得意な方は復習の必要はありません。逆に苦手な場合は数列や規則性とセットで復習すると良いでしょう。

参考):4年植木算の解説動画(一部)ページ

4年冬期No5 立体図形

このNoでは柱体に関する知識を中心に学びました。柱体に関する基本知識は、水問題・水グラフ(5年No7,11)の基礎となっていますのでその部分は復習しなくても良いでしょう。ただし、デイリーサピックスp3,「スリーバイツー」p13「平均の策」のみその後の単元で登場しておりません。習ってから時間が経っているため、復習すると良いでしょう。

参考):5年冬No5立体図形の解説動画(一部)ページ

4年No25 方陣算/No26 平均算

その後のカリキュラムでも文章題は出てきます。ですが、そこでは「つるかめ」や「和差算」が主役になっていたため、同じ文章題でも方陣算や平均算に触れたのは9ヶ月前となります。

4年冬期No4 場合の数

いつもは算数の宿題は難なくこなせるアルファ層からも難しいという声が上がっていた『場合の数』となります。このNoは、季節講習でデイリーチェックが実施されていない上、2月復習テストというNo11個がまとまって範囲となっている(つまり1つのNoあたりの対策が手薄になりやすい)テストでもう一度復習機会があったのみ。どう考えても忘れやすくなっておりますので、場合の数が得意だと自信を持って言えるお子様以外は、注意しておくと良いでしょう。

3-3:組分けテストに向けて具体的に何を、どのように勉強すれば良いのか?

1: デイリーサポート/デイリーサピックスを学習する(デイリーチェックではない)
2: 「絶対に自信がある=◎」もの以外に取り組む
3: 出来なかった問題は類題を自力で解けるようになるまで解く


1: デイリーサポート/デイリーサピックスを学習する(デイリーチェックではない)

効率的に学習するためには、デイリーチェックをもう一度取り組めば良いのではないか、と考えられる方もいらっしゃいます。

しかし、サピックスで毎週学習する新しいポイントは、4年生で4-5個程度、5年生8-10個程度、6年生12-15個程度となっています。
そのため、デイリーチェックで全ての大事な論点をあつかうことは難しいのです。

特にデイリーチェックが8割を切る単元は、デイリーチェックで失点したポイント以外にも身についていないポイントがある可能性がとても高いと考えましょう。だからこそ、テキストを利用し、もれがない復習を行いましょう。少し時間はかかってしまいますが、体系だった形で同じ単元の問題に取り組むことで「この時はあの解法」「似てるけれどちょっと違うこの問題は別の解法」と言った違いも習得することができ、最終的に定着率や得点率にあらわれてくるものです。

どのレベルの問題まで取り組めば良いのでしょうか、というご質問をよく頂くのですが、偏差値50以上を第一志望校としているのであれば、

4年生は★2つまで、5年生はCまで(★2つ)まで、6年生はD(★2つ)までは取り組みましょう。

StandByでは「重要・応用」フラグを作成しており、少しでも効率的に学習を進めて頂きたいと考えておりますので、ご利用の方はご参照ください。ただし4ー5年生は本当に重要問題が多くなってしまいます)

また、デイリーサポート、デイリーサピックスは数値替えのため、どちらを使用しても構いませんが、StandByを利用されている方は解説動画のあるデイリーサポートを、そうでない方は解説の充実しているデイリーサピックスが良いでしょう。

2: 「絶対に自信がある=◎」もの以外に取り組む

「これは絶対に自信がある」と思えるもの以外には取り組んでみましょう。「過去正解している問題は後回しで良いのでは?」と考える方もいらっしゃると思いますが、新しい知識を手に入れたばかりの子供は数ヶ月経つと、15~40%ぐらいは解き方を忘れているものです。もちろん個人差はあるため、お子様の様子も見ながら、進めていくと良いでしょう。

3: 出来なかった問題は類題を自力で解けるようになるまで解く

組分け前の対策で急いでいるからといって、「解説(動画)を読んで(観て)理解しただけ」で終わってはいけません。テストという緊張状態では普段の80%程度の力しかでないもの。
家庭学習で「自力で解ける」ところまで届いていないと、到底テストで再現は出来ません。

もし予定通り学習が終わらなかったとしても、焦ってとにかく解法をさらっただけでは力は身につかず、本末転倒になってしまいます。

取り組んだ分だけはものにできるように、しっかり直した上で、デイリーサピックス/デイリーサポート/StandByの類題など別の問題も自分で解けるまで頑張って到達しましょう。

記事のまとめ

4年生と6年生は2月から習った範囲を、5年生は4年冬期講習からの範囲と4年No3,25,26を復習する

デイリーチェック(または基礎力定着テスト)で8割に届かなかった単元を優先する

復習機会の少ない季節講習は優先度が上がる。加えて、5年生は、ずいぶん昔に習ったきりの4年No3,25,26,冬期講習の優先度をあげよう

テキストの問題の自信があるもの以外に取り組み、やり直しは類題ができるところまで到達しよう

 

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