【6年生前半戦】学びの優先順位 For サピックス生

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by 村中  公開: 更新:

こんにちは。

前回の記事(【6年生前半戦】土台の完成度を上げ切る旅)に引き続きまして、
今回はより具体的にサピックス生に向けた、6年生前半における具体的な算数の学びの優先順位について、お話させて頂きます。

では、始めて参ります。

1: 前半戦の狙い

前半戦におけるサピックス(SAPIX)生は、夏休み以降に比べると時間的な余裕があるものの、大きく2つのことをパラレルで進行させていくことになります。

その骨格をシンプルに表現させて頂くと、

A:新しい論点の学習(デイリーサポート・デイリーサピックス・分野別補充プリント、他)

B:5年生既習範囲の復習

です。

A:新しい論点の学習(デイリーサポート・デイリーサピックス・分野別補充プリント、他)

サピックス(SAPIX)では、学習スパイラルの階段をまだ登り続ける半期になります。

つまり、算数らしく「ニュートン算」で表現すると、依然として「新しい知識・技術としての水」が上から注ぎ込まれる状態にあります。従って、「せん」が抜けてしまい、新しい知識・技術を漏らし続けててしまうと、また再度復習して入れ直す必要がありますので、しっかりと身につけて「せん」を締めにいく必要があります。

新しい知識を入れてから忘却しないための仕組み

目安としては、デリチェ9割継続を目標に、マンスリー・復習テストも7割以上を目標に獲得しにいくことが求められます。授業でアプローチをメインで学習した後に、デイリーサポート実践編かデイリーサピックスかに突入してテキスト記載の論点を完全に学習してもらいます。勿論、間違った問題や時間がかかった問題は類題で定着確認を行うこともマストとなりますし、デリチェ前の見直しも必要でしょう。
※アルファクラスでは、デイリーチェックが実施されていない場合がございます。
必ず満点を取り切ることができると言い切れる場合を除き、単元を学習してから1週間以内にはご家庭でデイチェを実施ください。

また、最難関校(筑駒、開成、麻布、渋幕、桜蔭、等)を狙うお子様は、サピックスのテキスト外でもアンテナを張りつつ、必要となる技術に触れていくことも続けてもらう必要があります。それは、1学年5000-6000人を抱えるサピックス(SAPIX)の通常テキストはどこまでも「基礎技術」が中心だからです。これらの学校では受験生の「基礎技術」だけでは正答率に差が出ないこともあり、「応用技術」を使う問題を必然的に出題して受験生の得点を測る必要があるからです。

コベツバでは、テキスト準拠のStandByにおいても毎週1つは新しいポイントを学習してもらうものを用意しておりますが、更にStandBy以外の最難関志望者向けのサービスも(多くの方からご要望を頂いていることもあり)、現在検討中でございます。

B:5年生既習範囲の復習

組分け偏差値65以下のゾーンのほとんどは、5年生の既習範囲の論点の抜け漏れが存在するという自覚を持った方が良いでしょう。前回の記事にも記載させて頂いた通り、この6年生前半、このゾーンの偏差値は大きく揺れ動きます。

偏差値65以下の子供達

逆に言うと、このまま秋以降に突入し、論点の抜け漏れをなくす時間がなく入試を迎えてしまう場合、非常にリスクを抱えたまま入試を迎えることになり、例えるなら、「弱点単元を出題されれば終わり」と言う状態を作ってしまいますので、是が非でも抜け漏れの発見と克服を行って頂きたいと思います。

勿論、上記AB以外にも「出来ればベター」なことは数多くあるものの、算数の最高到達点で偏差値60以下の方は、他教科を含めて算数に割くことができる可処分時間にも制約がある中、復習をギリギリ終えられるかどうか、と言うことで例年進行していくことが普通です。

欲張らずに6年生前半の新しい知識の学習と、5年生の復習の徹底に力を注ぐのがあくまでも正解かと考えます。

具体的には単元ごとにまとめて学習していくと良いでしょう。

サピックスはスパイラル学習を行っており新しい論点を学ぶ時はそれで良いのですが、復習を行う際には、その分野の名前がついた5年生NOを最初に全てピックアップして(例えば、「速さ」であればNO8-9、NO21-24、NO37)、それを一気に復習していくやり方が効果的にできるやり方と言えるでしょう。そして、単元が終わった後にそれらのNOのデリチェを一気に解いて定着確認を行うという進め方が良いかと思います。

7/2週目までに完全に復習が終わるように、今から計画を立てて頂くと良いでしょう。今からですと、約20週間あり、十分な時間的余裕があると言えます。

2: 土曜特訓の位置付け

では、一見するとAにもBにも存在しないように見える土曜特訓の位置付けが気になるかと思いますが、大きく三つの要素があり、優先順位順に記載させて頂くと、

a:分野別補充プリントでの新しい論点の学習

b:実践問題(分野別補充プリント以外)を通じた未習技術の学習

c:範囲のない初見の問題へのアウトプット訓練

と、なります。

2-1: 分野別補充プリントでの新しい論点の学習

主に図形分野の補充プリントとして、ほぼ全ての校舎×クラス帯の土曜特訓で重点的に学習するものです。つまり、「実践訓練」と言う位置付けの土曜特訓でありながらも、実は前半戦においては、「A:新しい論点の学習」を行っていると言うことになります。

従って、これは毎週のデリサポ・デリサピの学習と同じ位置付けのものとして取り組む必要があります。
StandByでは、全問解説とほとんどの問題への類題もつけており、大変好評を頂いているものとなっております。

2-2: 実践問題(分野別補充プリント以外)を通じた未習技術の学習

分野別補充プリントを別にすると、校舎やクラス帯によって使うテキストやプリントが大きく異なる土曜特訓ですが、問題の中には「これまで正式に習ったことがない技術・知識」を使う問題も混ざっています。これまでSAPIXでは極めて体系立てて技術や知識を学んできましたが、特に夏休み以降は、「実践の中で技術を学んでいく」ことも求められる為、そこも早い段階でできるようになることが望ましいと言えます。

また、全ての問題・全ての新規ポイントに触れていくにはどうしても限界もありますので、どこまでの量をやっていくかについては線引きを行う必要があります。但し、共通することは「授業で扱った問題」に関してはせっかく時間をかけて取り組んだことでもありますので、しっかりと学びに変えて頂くことが望ましいと言えます。また、StandByでは土曜特訓全問に「重要×応用」フラグをつけておりますので、「重要」に手を出してもらうのも良いでしょう。

2-3: 範囲のない初見の問題へのアウトプット訓練

組分けを除くと5年生までの間、ほとんどの問題が「範囲のある中での問題」が主だったかと思いますが、その意味で土曜特訓は「範囲のない実力テスト・実力問題」へのアウトプットへの慣れを促すことがもう一つの目的として存在します。但し、これはやればやるほどどこまでも成績が上がるものではなく、一定程度でどうしても頭打ちになります。技術・知識が一定で、思考力が短期的に伸びないものであれば、アウトプットにどこまで慣れたとしても限界は決まっています。

(サッカーや野球などのスポーツと同様で、試合形式の練習をするだけで勝手にどこまでも上手くなる、と言うものではありません。プロチームの中に練習試合だけをしているチームは存在しません。どこのチームも体系的な技術を身につけるチーム練習・個人練習を入れていくことと、実践練習とを必ず並列させています。)

それに加えて、今後入試までこのようなアウトプット訓練は非常に多く経験していく為、この前半戦で力を多く割くべきではありません。従って、この目的だけの為に土曜特訓の問題をたくさんこなすことの優先順位は低いと考えてもらって結構です。

結論、ほとんどの方にとっては「分野別補充プリント」をマストで行いつつ、それ以外は授業で扱ったプリントや問題に取り組んで、その新しい論点・ポイントを学習していくことが土曜特訓の自宅学習における使い方として適切だと考えます。

勿論、上位陣は、処理能力も高く詰まる問題も少ない為、積極的に取り組んでいくことも一つです。StandByで掲載している「自分の知らないポイントが書かれた問題」や「重要・応用フラグ」を見ながら、選別していくことで効果的な学習を実現することができます。テキストでは学習していないものの、重要なポイントを使う問題は毎週のように存在しているからです。

以上

6年生前半の実際の算数の授業やカリキュラム、テキストを用いた具体的な優先順位についてお話させて頂きました。6年生前半にしっかりとやりきって、後悔のない形で夏休みを迎えて頂くことが実現できれば幸いです。

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