予習シリーズの使い方 コース別の取り組むべき問題集

これまでの記事では、予習シリーズを元に出題される週単位・月単位のテストの対策や毎週・毎月の学習法についてお話ししてきました。

<参考記事>
週テスト・カリキュラムテストの分析と対策
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四谷大塚 公開組分けテストの目的・難易度分析・対策
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今回の記事では、以下の点について結論をまとめます。

・予習シリーズと各種テストの出題傾向・問題難易度を踏まえ
・それぞれのコース、おおよその算数偏差値帯の方が
・どのテキストの何を中心に学習すればよいか

「それで、我が子はどの問題に取り組めばよいのかな?」と迷われた際に参考になれば幸いです。なお、この記事の内容は、以下のコベツバradioでもお話ししております。ぜひご視聴ください。


予習シリーズと付属問題集の種類・構成

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メイン教材:予習シリーズ
必修副教材:予習シリーズ 計算 / 演習問題集
選択副教材:基礎トレーニング(4-5年生) / 最難関問題集 / 週テスト問題集
6年生のみ:入試対策教材(四科のまとめ・算数難問題集・総合問題集 算数6年)

これらのうち、メインどころの教材3点については、それぞれ以下のような構成となっています。右にいくにつれ、問題難易度が上がっていくとお考えいただいて相違ありません。

予習シリーズ

4-5年生:例題・類題→基本問題→練習問題
6年生:重要問題チェック→重要問題プラス・類題→発展学習→ステップアップ演習

演習問題集

4-5年生:反復問題(基本・練習)→トレーニング→実戦演習
6年生:ステップ①(必修問題)→ステップ②(標準~やや応用)→ステップ③(難関校対策)

最難関問題集

4-5年生:応用問題A(練習問題・実戦演習 相当)→応用問題B(難関校の入試問題相当)
6年生:応用問題A(ステップアップ演習・ステップ③ 相当)→応用問題B(難関校の入試問題相当)


Sコース(四谷大塚 算数偏差値65以上)

予習シリーズ

すべての問題に取り組みましょう。特に5年生以降は応用〜発展的な技術も登場し難しいものの、最難関・難関の入試では問われる技術のため、攻略しておきましょう。

演習問題集

反復問題は数値替えの問題となるため、予習シリーズが十分理解できている方は飛ばしても構いません。4-5年生は「トレーニング」までは必須です。それ以降、トレーニング→実戦演習の順で難しくなることは一目瞭然ですが、実戦演習以降は「最難関問題集」と同等レベルの問題が混ざっていることに注意が必要です。難易度の差が大きいため、そうした問題には、コベツバ解説において「応用マーク」をつけています。

とはいえ、Sコースのお子様であれば、そういった問題まで挑戦しておくことが望まれますし、実際週テストでは同レベルの難易度の問題が出題され、週報への掲載を目指す場合は攻略する必要があるでしょう。しかし、これらは他塾に比べても比較にならないほど、高い難易度の問題群です。そのため、Sコースの中でも比較的算数が苦手なお子様や、初めて習う単元では、この難易度まで到達することが苦しいことも考えられます。そうした場合は、難しい問題(コベツバで応用マークがついている問題)への取り組みよりも、反復問題などでの練習を優先しましょう。

最難関問題集

この問題集は、意外なことに「演習問題集」の「実戦演習」(6年生はステップ②)以降とあまり難易度は変わりません。そのため、「難しそうな気がするから取り組まない」という姿勢は少しもったいないでしょう。

もちろん「演習問題集」と同じく難しい問題も混ざっており、そういった問題はコベツバ解説において「応用マーク」をつけています。Sコースでさらに高みを目指すお子様はぜひ取り組んでほしい問題ではありますが、取捨選択をする場合は、応用マーク以外の問題だけは押さえておきましょう。

追加の教材・類題がほしい場合

コベツバweb授業をプラスして、さらに高みを目指しましょう。塾と連動した学習ができる対応表をご提供しています。4-5年生は追加の先取り教材としての利用も可能です。また、特定の解法(ポイント)を指定して類題を作成できる機能『コベツバくん特訓』を活用し、不安なポイントを徹底的に訓練することも可能です。

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Cコース(四谷大塚 算数偏差値56〜64)

予習シリーズ

Sコースへのアップを目指す方はすべて取り組みましょう。Cコースに上がったばかり、Cコースでも算数が得意ではない場合は、練習問題の取り組みは必須ではありません。

・基本問題
・演習問題の「トレーニング」
・基礎トレーニング(4-5年生)
を、まずはスラスラ解けることを優先しましょう。
その上で、練習問題で解けそうな問題を固めていきましょう。

特に、5年生になればその傾向は顕著で、例題や練習問題にすらかなり難しい問題が入っていますが、それは最難関・難関の入試では問われる技術です。予習シリーズで“難関校対策“マークがついていない問題でも、難しい問題はあります。

そういった学校を最終的に目指すのであれば、いずれは必要となる技術ですが、現段階で明らかに難しいと感じられる場合は見送ってよいでしょう。そうした難問には、コベツバ解説において「応用マーク」をつけておりますので、利用者は参考にしていただければと思います。

演習問題集

冒頭の反復問題は、予習シリーズの数値替え問題ですが、できるだけ取り組んでおきましょう。時間がない場合は、予習シリーズで△や×と同じ問題だけでも構いませんし、記憶力が良いお子様は数日置いてからトライしてみましょう。次に4-5年生の「トレーニング」、6年生の「ステップ①」ですが、こちらは必ず取り組みましょう。

最後に4-5年生の実戦演習、6年生のステップ②以降です。このレベルのものは週テストでの出題がないわけではありませんが、1問程度です。そして、このゾーン以降は、次の「一番難しい問題集」と同等レベルの難易度の問題が混ざっています。もちろんすべてではありませんが、同じ練習問題・応用問題の中でも難易度の差が大きいため、そういった問題はコベツバ解説において「応用マーク」をつけております。

よほど算数が得意なお子様以外は、おそらくかなり難しく感じてしまうと思いますので、実戦演習以降の難しい問題(コベツバで応用マークがついている問題という判断基準でも良いでしょう)への取り組みは減らして、それまでの問題を繰り返し学習することや、さらに新しい問題に取り組みたい場合は、週テスト問題集で練習を積んでおきましょう。

最難関問題集

この問題集は、意外なことに「演習問題集」の「実戦演習」(6年生はステップ②)以降とあまり難易度は変わりません。そのため「Cコースで取り組むのは時期尚早だから、取り組まない」という姿勢は少しもったいないでしょう。もちろん「演習問題集」と同じく難しい問題も混ざっており、そういった問題はコベツバ解説においては「応用マーク」をつけています。それらの問題は飛ばすなど、取り組みの参考にしてください。

追加の教材・類題がほしい場合

コベツバweb授業をプラスして、さらに高みを目指しましょう。塾と連動した学習ができる対応表をご提供しています。4-5年生は追加の先取り教材としての利用も可能です。また、特定の解法(ポイント)を指定して類題を作成できる機能『コベツバくん特訓』を活用し、不安なポイントを徹底的に訓練することも可能です。

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Bコース(四谷大塚 算数偏差値46〜55)

予習シリーズ

練習問題以外は必ず取り組みましょう。Bコースでも、Cコースアップを目指していらっしゃる方は、組分けテストでの出題があり、できれば得点したいゾーンが練習問題以降になりますので、ぜひ取り組んでおきたいところです。特に4-5年生は、練習問題以降であってもいずれは当たり前にできるようになってほしい問題もありますので、挑戦していきましょう。

とはいえ、回によっては「あまりにも難しすぎる」と感じる問題もあろうかと思います。そのため、当該単元の習熟度や、コベツバで「応用マーク」がついているかどうかで「今回そこまで挑戦するかどうか」を判断いただければと思います。例題ですら「最難関や難関では見るけれど、子供たちにとっては難しいだろうな」という技術も登場するため、現段階では見送ったほうがよい場合が多いでしょう。

演習問題集

冒頭の反復問題は予習シリーズの数値替え問題ですが、よほど自信のある問題以外は、必ずすべて取り組んでおきましょう。次に4-5年生の「トレーニング」、6年生の「ステップ①」ですが、こちらも必ず取り組みましょう。

最後に4-5年生の実戦演習、6年生のステップ②以降ですが、Bコースの中でも「Cコースへの昇格が目前」という方以外は取り組まなくても良いでしょう。その理由は問題の内容がかなり発展的であり、予習シリーズでは登場していなかった応用論点が出題されるからです。Sコース在籍者でも手こずるような非常に難易度の高い問題もあるため、算数がまだ仕上がっていない段階であれば、とても時間がかかってしまうことが予想されます。それでも、Cコース昇格するを目指しているのであれば、組分けテストでもこのレベルのものを1問、2問でも合わせたいところです。

そう言った場合は、
・習熟度の高い単元だけ、実戦演習以降に取り組む
・お子様が取り組んでみて、解説が理解できそうなものののみ徹底的に理解する
コベツバ解説で応用マークがついていない問題は、実戦演習にも取り組む
といった取捨選択をかけながら、トライしてほしいと思います。

最難関問題集

この問題集は、意外なことに「演習問題集」の「実戦演習」(6年生はステップ②)以降とあまり難易度は変わりません。とはいえ、おそらくBコースのお子様にはまだ少し高い壁かと思いますから、まずは演習問題集の「トレーニング」(6年生はステップ①)までを完璧にすることを目指しましょう。

その上で、Cコース昇格目前という方は、演習問題集の取捨選択と同じように「できそうなら取り組む」という構えで最難関問題集にも向き合うとよいでしょう。

基礎トレーニング(4-5年生)

基礎トレーニングは、予習シリーズの基本問題を中心に構成されており、本当に“基礎”となる論点を厳選していることが特徴です。偏差値55に届いていないお子様には特に、基礎トレーニングで「算数の基本技術」を徹底的に身につけていくことをおすすめします。

すでに論点が理解できていれば、1回分で15~30分ほどで終わる内容量です。スムーズに解けるお子様にとっては負担にならない量ですが、もし45分や1時間かかってしまう場合でも、逆に「まだ身についていなかった」という発見ができるわけで、トレーニングの効果があるとも言えます。基本技術を固めてCコースを目指すためにも、ぜひ取り組んでいただきたいと思います。

Aコース(四谷大塚 算数偏差値45以下)

予習シリーズ

練習問題以外は取り組みましょう。同じ問題でも3-4回繰り返して、完全にスラスラ解けるようになるまで取り組みましょう。なお、”難関校対策”マークがついていない問題であったとしても、レベル感として非常に難しい、最難関・難関でこそ必要とされる技術が登場することがあります。そうした問題には、コベツバ解説において「応用マーク」をつけておりますので、飛ばして学習しましょう。

演習問題集

冒頭の反復問題は予習シリーズの数値替え問題ですが、よほど自信のある問題以外は、必ずすべて取り組んでおきましょう。次に4-5年生の「トレーニング」、6年生の「ステップ①」ですが、こちらも必ず取り組みましょう。

それより先のレベルに取り組む際は、コベツバ解説で応用マークがついているもの以外に取り組みましょう。コベツバを利用されていない場合は判断が難しいところではありますが、基本的にはあまり触らず、得意な単元や「ここまで完璧にできた!」という回だけは先に進んでもよいでしょう。

基礎トレーニング(4-5年生)

基礎トレーニングは、予習シリーズの基本問題を中心に構成されており、本当に“基礎”となる論点を厳選していることが特徴です。偏差値55に届くまでは特に、基礎トレーニングで「算数の基本技術」を徹底的に身につけていくことをおすすめします。

すでに論点が理解できていれば、1回分で15~30分ほどで終わる内容量です。スムーズに解けるお子様にとっては負担にならない量ですが、もし45分や1時間かかってしまう場合でも、逆に「まだ身についていなかった」という発見ができるわけで、トレーニングの効果があるとも言えます。基本技術を固めて偏差値50台・コースアップを目指すためにも、ぜひ取り組んでいただきたいと思います。