1: サピックス新6年生1月組分けテストの難易度・所感
新6年生(現5年生)の組分けテストでした。
6年生水準で考えると標準的な内容ですが、現5年生としては5番の「方向付き群数列」や、6番の「容器の中に容器を沈める」問題の経験が少なく戸惑ってしまった人が多かったのではないかと想像します。
一方で思考力問題の7番のレベルとしては最後の小問までレベルCが登場せず一定の難易度で進行した為、5番と6番の出来が結果を左右することになったのではないかと想像します。
以下では、レベルBの問題に対してコメントしておきます。
▼3番(2):二等辺見つけ
「一種類の長さがたくさん登場する」「謎の点線がある」ということで二等辺を発見してオチを最初に掴むことができていれば、あまり試行検証することもなくスムーズに解答に到達することができます。
▼3番(4):等積変形
先日、コベツバwebで何人かに質問頂いた「等積変形を使うタイミング」の話の最も一般的なタイプの問題です。「中途半端な場所に一点がある」ということで等積変形を疑って行くことさえできれば、簡単に求めることが出来ます。
▼4番(2):進んだ距離の差に注目、時間一定、同時刻同記号
線分図での整理能力が問われた問題ですが、(1)を求めさせていることから、それを活用すると進んだ距離の差が求められ、時間も出て来ますので、速さが求められるという流れで解くことが出来ます。
▼5番:方向付き群数列
「同じ場所、同じ方向に進む状態に戻って初めて1セット」という方向付き群数列の発想ができれば、最後まで非常に綺麗に解くことが出来ます。(2)では上段と下段の差が問われていますので、セットごとの差は0になるという綺麗な問題でした。
▼️6番:容器の中に容器を沈める
関東圏の入試問題ではあまり見かけない「容器の中に容器を沈める」の問題。
容器の中に水が入る瞬間の作図が鍵を握りますが、(1)は最後の状態の作図だけでも出て来ます。(2)を解くことができてようやくこの論点が身につけられていると言える問題です。
出来なかった場合は復習しておきましょう。
▼7番(2)(3):場合分け、試行検証、素因数分解、積→積の組合せ→和で検証→並べる
(2)は終わりの2個で場合分けしてあげると、それほど手間をかけることなく答えに到達することが出来ます。
(3)は積についての話ですので、まずは(1)(2)の積を求めて行って、125だと和の条件から難しい為、120だと決定。その後の②がやや切り込み口が難しいですが、積から攻めていき、組合せ、並べるという流れで決着させることができる問題でした。
2: サピックス新6年生1月組分けテストの去年の平均点
新6年生1月組分けテスト、算数の平均点は65点〜80点程度です。
とはいえ、年度によって非常に上下が大きく、過去5年の最低平均点は62点、最高点は87点と得点にして約25点の開きがあることから、問題の難易度によってかなり違いが見られます。
2020年の平均点は、78.5点でしたが、難易度はレベルAが70%、レベルBが27%と比較的簡単なテストでした。
2021年はレベルAが55%、レベルBが45%という点から、差がつきやすいテストとなりました。その上、2番・3番でも難易度の高い技術が混入していたことから、例年より平均点は低い63点となりました。
例年の組分けテストの4科目平均点や偏差値60ライン、今回の1月組分けテストを受けた振り返りと今後の学習方針はこちらの記事からご覧ください。
3: サピックス新6年生1月組分けテストの全問解説動画
今回の記事では、1/11実施の1月組分けテストの解説動画を配信させて頂き、 分からなかった問題の解消にお役立て頂くことを目的としております。
ただし、5番、6番、7番は、StandByメンバー様との公平性の観点よりご意見を頂きましたため、大変申し訳ございませんが、メンバー様限定とさせていただきます。是非無料体験登録の上、ご覧ください。
※テストが実施された当月か、翌月に無料体験を申込まれた方は、無料体験内容にこのテストは含まれます。
StandByメンバー様用1月組分けテスト全問解説はこちら
1番(1)
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1番(3)
2番(1)
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