QA:母の私が、算数が苦手な娘に対して、マンスリー確認テストの対策のために、これ以上勉強を見てあげる時間を取れないのですが、どうすれば良いでしょうか?

いつも参考になる記事を本当に有難うございます。サピックスに通う4年生女子の母す。娘は、算数が苦手で伸ばしていきたいと考えております。今回、マンスリー確認テストの対策として復習を毎週の計画に入れて行くという話、非常に良いと思ったのですが、大変恐縮なのですが、母の私が働いておりまして、これ以上、娘の勉強を見る時間を取ることが現実的に難しいのです。娘自身は前向きに勉強する気持ちを持っているのですが、非常に歯がゆく感じております。親が子供の勉強を見なくても良い方法があれば、是非ご教授頂ければ幸いです。

質問をくれた保護者様

いつも記事をお読み頂き、有難うございます。
ご質問に回答させて頂く前に、まず私ども「中学受験コベツバ」では、記事「Vol:5 働く母の為の中学受験」でも記載させていただいた通り、働くお母様が増加しつつある社会的なトレンドが絶対的に存在していることを強く認識しております。そもそも働くお母様がお子様の為に時間を割けないことが理由で、中学受験を諦めたり、保護者に負担がかかりがちなサピックス(SAPIX)という塾自体に通うことを諦めたり、更には今回頂いたご相談のように、「本当はしてあげたいことができない」状態が生まれている現状を大変痛々しく考えております。

働くお母様の苦悩

それゆえに、物理的に近くにいなくても、お母様が算数を教えることができなくても、お子様が自分で勉強できるようにと考え、プロの解説動画や類題がご覧いただけるスタンバイを手始めに開始させて頂きました。

ただし、スタンバイを利用されていても、いなくても、依然として「保護者様が何をどのようにするか管理していく必要がある」部分は残っており、こちらについてはまだ我々としてもご要望にお応えできていない状態でございます。ゆくゆくはお応えできるサービスを、と考えているのですが、それまでは以下のように進行いただければと思います。

ご質問内容から察するに、マンスリー確認テストの対策部分でお子様の横について、勉強を見てあげる追加の時間を取ることが困難である、というように解釈致しました。

マンスリー対策としての復習は、

図1

1: 定着できていない問題の抽出

2: 定着できていなかった問題を、解答を読んで解き直しさせる

3: 定着できていなかった問題の類題を解かせて、定着確認を行う

という、流れで一週間ごとに進行します。

準備としては、初めに「デイリーサピックス」「基礎力トレーニング」の冊子の問題部分と解答部分をハサミかカッターで切り分けて頂きます。これによって、お子様は、問題部分のみ渡せる状態を作ります。(デイリーサポートは初めから別々ですので、大丈夫です。)。スタンバイをご利用の場合は、スタンバイテスト対策プリント(テキストと同一論点を角度を変えて聞いている問題群)をそのまま印刷の上ご利用いただければ大丈夫です。

例えば、以下のようになります。

図2

1日目

「デイリーサピックスの該当NO.問題部分(★1,2)」or「スタンバイ類題」
「基礎力トレーニングの◯週の1日目の(5)-(10)」
を課題として与えて、ノートにやるように指示します。同時に本人に「時間がかかったものは△をつけること」を約束させます。

2日目

お母様が、ノートに書かれた答えを見て、◯付けを行い、×の問題を抽出します。その上で、本人に解答を渡して(スタンバイの場合は解説動画ページを見て頂き)、「理解した上で、解答を閉じて、もう一度ノートに解き直す」ように指示します。

3日目

お母様が、ノートに書かれた解き直しの答えを見て、○付けを行います。(ここで再度×であれば、2日目に戻りますが、スタンバイをご利用でない場合は、テキストの解説以上の理解を行う必要があるため、授業用のノートの当該ページがあれば合わせて与えます。)その上で、1日目に△と×がついた問題の類題を「練習しよう!」(5,6年生はデイリーサポート)から探しておき、それをやるように指示します。(基礎力トレーニングであれば、翌日の同じ小問。)

スタンバイをご利用の場合は、テキスト対応表をご覧頂ければ探す必要はございません。

4日目

3日目に渡した類題の丸付けを行います。ここで×であれば、解答を渡して解き直しを指示します。

ここまでであれば、お母様に追加でかかる時間としては、「指示する」「丸付けする」「類題を探す」ということだけですみますので、お子様の横に張り付かなくても可能なのではないか、と考えます。

支え合う母娘

勿論、横にいなければなかなか勉強しないというお子様の自律に問題がある場合、更に難しくはなりますが、一定やる気があるお子様、お母様の指示に従うことができるお子様であれば、上記は週1時間もかからずに実行することが可能かと思いますので、取り組んで頂ければ幸いです。

少しでもご参考になれば幸いです。