早稲アカ 『上位校への算数 スタンダード』の位置付け・難易度・学習方法

早稲田アカデミーの『上位校への算数 スタンダード』は今までのどのテキストとも違う立ち位置のテキストです。保護者さまのよくある疑問にお答えしていきたいと思います。

スタンバイ 予習シリーズ解説・対策
保護者さん

早稲アカでは、夏期講習から「上位校への算数スタンダード」の利用が始まりました。

重要なテキストだと思いますので、どのように使っていったら良いでしょうか?

代表村中
ご質問ありがとうございます。

こちらの教材は、1つ1つの技術について、多少変えられても入試の実戦で使用できるように武器を授けている教材です。
毎テーマごとに、必修例題2問と確認問題2-3問で構成され、2-3つの技術を連続して使わせる問題群となっています。

早稲アカ生の夏〜秋にかけての1つの大きな目標として『上位校への算数 スタンダードを仕上げること』が掲げられます。
入試に向けて、これまで習った技術を実戦で利用できるレベルに仕上げるための、非常に重要な教材と言えるでしょう。

また、教材のコンセプトがあくまでも、入試の場面で「再現」させられるように仕立てることを目指したものであり、純粋な思考力問題はほとんどありません。

保護者さん

この1冊は、どのあたりの志望校をベンチマークとしているのでしょうか?

代表村中

最難関を除く難関校というイメージです。

目安としては、予習シリーズ偏差値62-63〜67ぐらい。

最難関校(筑駒、開成、聖光、渋幕、桜蔭)を除く多くの難関校は技術系の問題が全体の約8割を占めているため、技術系の補強という点で、多くの難関校志望者にとって有用なものになっていると考えることができます。

ただし、それより低い学校でも難しい問題が出題される学校もあります。

以下のコベツバの技術難易度分析表(縦軸)で1.5以上の学校にはちょうど良いと思います。

代表村中

コベツバの難易度でいうところの入試標準レベルが多い印象です。

一部入試応用レベルもあります。

なお、最難関校(筑駒、開成、聖光、渋幕、桜蔭)には、思考力と入試応用レベルが不足していますが、そこに到達するためにも通過すべきものになります。

保護者さん

今までの季節講習で配られてきた上位校の算数とは違いがあるのでしょうか?

代表村中

はい、異なります。

4年生や5年生の夏の上位校への算数だけでなく、4年生から学習してきた予習シリーズのスパイラル教材とも異なります。

1つの回の問題数が少なく技術の定着を確認できる程度に最小限に絞られているので、テーマは大量に存在するが間延びせずに、未習得の技術を定着するまで確認・復習できる良さがありますし、秋冬時点で復習をして粘着的に使っていくことにも使える教材です。

保護者さん

これは、今まで習ったことの総仕上げという位置づけでしょうか?

実は、意外とわからない問題もあって戸惑っているので、たくさん穴があるのではないかと不安になっています。

代表村中

実は、過去に予習シリーズで学習済みのものもありますが、そうでなく新しく出てくるものも多いです。

予習シリーズで学習済みのものについても、苦手なまま6年生の夏を迎える人が多かったり、厄介で正答率が低くなりがちなものを狙って入れているように感じます。
概して技術の中でも習得難易度が高かったり、出現率が決して高くはないものの、本番で出題された場合に差がつきがちなものを狙っている印象があります。

従って、上位帯であっても決して軽い教材には感じないし、一方で論点別・技術別になっているので必要以上に難しさを感じにくくなっている部分もあります。

保護者さん

お伺いして、よかったです。

確かに必修例題で手が止まることもありますが、コベツバの解説を見て理解できると、確認問題は解けることも多いようです。

これは、新たな技術を身につけられていると考えれば良いのですね。

代表村中

まさにおっしゃる通りです。

余談ですが、この6年生の中盤以降に「完全な技術習得系の教材」を入れてくるのは、古今東西の集団塾の中でも珍しい構成といえます。

※ 技術習得系の教材....同じ技術を複数題、まとめて学習する教材。複数題に取り組むことで、その技術の使い方を学びとることができる。対比は1問1問技術が異なっているタイプの実戦教材。過去問・NNなど。

多くの塾では夏以降、「技術習得は終わったという建前を取りつつ、実は完全には終わってなくて、実戦の中で新しい技術を即時的に学ばなくてはいけない」状態になっているケースが多く、その状況に対する早稲アカのアプローチとして解釈できます。実戦の中で新しい技術を学ばせるということ自体に、決して合理性・効率性がないことを現場の肌感覚で気付いているからこそだろうと推察されます。

保護者さん

ええっ、そうなんですね。

流石に前期までで大半の技術を習い終わったと思っていたので、驚きました。

実は…量が多いので、左ページの必修例題だけでも仕上げるのを優先して、右ページの確認問題は2周目以降にするべきか思案していました。確認問題の方が難しい問題もあるようですし。

どうでしょうか?

代表村中

そうですね。実は左右の難易度、つまり例題と確認問題の難易度はそれほど変わりません。
むしろ、左右いずれも難しい問題が入っていることがあります。
同一技術の問題を試したい、身につけていきたいのであれば、左右両方を連続的にやる方が良いと思います。

もし問題を省きたい場合は、コベツバの応用マークがついている問題を省くのが良いでしょう。

保護者さん

わかりました。

確かにたまに応用マークがついている問題があるので、参考にしたいと思います。

保護者さん
秋にかけて2-3周するという方針を予定していますが、それはどうでしょうか?
代表村中

やった方が良いでしょう。特に身についていない回を中心に周回して、技術が習得されている状態を目指しましょう。

なお、スラスラ解けるのが理想ですが、厄介な問題もあるので、理解・運用ができていても、「スラスラ」とはいかないこともあるとは思います。

保護者さん

ありがとうございます。

1問どのぐらいの制限時間で解けるのを目標にすると良いでしょうか?

代表村中

大問1問3分以内が目安になります。その目安でやっていても、明らかに易しいものは1分程度でも解けると思います。

ただし、例外はあり、コベツバの解説動画でも3分を超えているようなものは手強い問題なので制限時間の目標は決めなくても良いと思います。

保護者さん

その他、取り組みで注意した方が良い点はありますか?

代表村中

はい。
特に新しい技術も登場しているので、コベツバのポイント名を確認するというのは意識して欲しいです。

もし、見慣れないポイントであれば、新しい技術や今まで登場頻度が少なかった技術ということになります。

やみくもに問題を解くよりも、ポイント動画を見た後の方がスッキリ解けると思うので、時間を効率的に使うこともできます。

保護者さん

最初の方で、こういった教材は珍しい、とおっしゃっていました。似た教材は他にあるのでしょうか?

代表村中

市販テキストは類似するものはないと思います。1/1で技術を学ぶ教材や例題と類題だけという構成が多いからです。

コベツバの中でいうと、ポイント教材です。
一つの技術(ポイント)に紐づく問題パターンが2から3つくらいあるという点で共通しています。

その中でも、入試で狙われやすいポイントだけを学習するF:算数マスターコース」は、類似性が高いと言えます。ただしより実戦での利用を意識するなら、コベツン特訓と組み合わせる必要があると思います。

保護者さん

ありがとうございます。なかなかボリューミーなテキストですが、力にしていきたいです。

代表村中

こちらこそ、ご質問ありがとうございました。
秋からはジェットコースターのように怒涛の勢いで日々が過ぎていくと思いますが、落ち着いて1つ1つ技術を磨いていくと必ず過去問で使えるようになると思います。応援しております。