3月7日に実際された、サピックス新6年生3月組分けテストの算数解説・難易度・所感、例年の平均点を公開中です。
1: サピックス新6年生3月組分けテストの所感・難易度分析
6年生、3月組分けテストでした。全体感としてはレベルAが95点、レベルBが55点という過去の6年生組分けの中でも標準的な難易度のセットでした。レベルCがない分最上位層は高得点を取りやすい内容だったことと、6年生の難関校・最難関校で問われやすい「速さ」「水問題・水グラフ」「立体図形」の大問の出題がなかったことが特徴でした。
以下、レベルB以上の問題に対してコメントしておきます。
■2番(7):食塩水の面積図、食塩水分数
不明な量が2つある点の処理が問題になりましたが、①では同じ量を混ぜていますので濃度は平均になるということに気づくことができるかが問われました。
②は結局全体量、つまり食塩水分数の分母が出てくるので食塩水分数を選択すれば終わり、という問題でした。
■3番(1)y:線対称性の利用
直感的に理解しやすいものですが、正多角形と角度の問題において頻繁に線対称性を活用する問題が出題されますので、習慣として取り出せるようになっておくと良いでしょう。
■3番(5)②:1分①おきと面積パズル、の比の比
水グラフでよく使う「面積パズル」の平面図形部分だけを取り出した問題で、②のオチは「の比の比」でした。
比を使う応用問題で毎年毎年最難関校から中堅校まで幅広く出題されますので、意識して学習を進めて欲しいと思います
■4番(2)(3):代入の消去算、整理
やや煩雑な代入の消去算をやっていって、式を立てるだけの問題です。意外と高学年になればなるほど、こういったあまり技術らしい技術を使わない問題に出くわす機会が少なくなりますが、いざ出題された場合に答えに辿り着けるようになっておいて欲しいと思います。
■5番(2)(3):相似の基本、相→面
平行線が3組存在していることから、まずは相似を疑いに行って、相似の図形を捉えることができるかが決め手でした。
その後、辺比にいって、最後は相→面という綺麗な問題でした。入試時点では確実に得点できるようになって欲しい問題です。
■6番(3):1の位の積の組合せ→公倍数±で整理→4で割ったあまりで検証、公倍数±、あまりの世界
今回のセットでは7番(3)と並び最も難易度の高い問題でした。
全体のセットの中では最上位以外は見送って正解ですが、実はそこまでの組合せはなく、調べて行くと綺麗に最後の規則に行き着くというオチがシンプルに作られた問題でした。
■7番(2)(3):1回目の場所で場合分け、場合分け
一般的なすごろくの場合の数でも、多くの最難関校・難関校で出題されていますが、追加で条件が入っている面白い問題でした。
(2)も(3)も丁寧な場合分けが鍵を握る関東圏の最難関校・難関校でよく見かけるタイプの問題でした。
最難関志望者は、入試時点では(2)までを正解することはマスト、(3)を合わせられればライバルにリードにできるというレベルの問題です。
2: サピックス新6年生3月組分けテストの例年の平均点
平均点 | 偏差値60ライン | |
---|---|---|
得点 | 78.5 | 108.6 |
得点率 | 52% | 72% |
過去3年間の算数の平均点は上記の通りです。4科目平均は以下の記事よりご覧ください。
3: サピックス新6年生3月組分けテストの算数解説動画
1番(1)
1番(2)
1番(3)
2番(1)
2番(2)
2番(3)
2番(4)
2番(5)
2番(6)
2番(7)①
2番(7)②
3番(1)
3番(2)
3番(3)
3番(4)
3番(5)
4番(1)(2)
4番(3)
5番(1)(2)
5番(3)
6番、7番