3月7日に実際された、サピックス新5年生3月組分けテストの算数解説・難易度・所感、例年の平均点を公開しております。
1: サピックス新5年生3月組分けテストの所感・難易度分析
5年生3月組分けテストでした。全体感としては5年生の通常レベルよりやや難易度高めの印象ですが、前回1月のものよりは比較的解きやすいうえ、4年生の「応用問題に挑戦」などで扱っている論点が多く、論点ごとに丁寧に抑えて学習してきた人にとっては対応しやすかったのではないかと思います。尚、これも5年生の例年の特徴ですが、出題比率として技術系>>思考力系となっているのも例年通りだったと言えます。
以下、レベルBの問題に対してコメントしておきます。
■2番(6):LCMセット(基本)
電球のタイプであれば気づくことができるけれど、このような変えられ方をした時もできますか?と言う問いかけの問題でした。繰り返しの秒数が複数あると言うことで気づけるようになっているか、だけの勝負でした。普段から「変えられてもできるだろうか?」と言う姿勢を持って学んでいくことの重要性を再確認する問題でした。
■2番(7):整数の割り算と約数線分図
わかっていない記号で表現された「整数の割り算とあまりの式」であることを感じ取って判断できるかどうかが勝負でした。最難関校・難関校でもこの小4で学習するこの論点が2020年代になっても未だに出題され続けていますが、(6)と同じくですが「発想のとっかかり」を抑えることが重要と言うことになります。
■2番(8):植木算(両はじ有)
小4の植木算の回に限らず、だいたいどこの集団塾でも学習する有名な植木算の応用問題です。解説では、2つを合わせたものを求めて先に出ているものを引いていますが、勿論「間の数」を使っても求めることができます。
■4番(1):グループ内変化の群数列
こちらは、まだ登場回数自体が少ない為、レベルBに設定していますが、この技術を使う問題の基本と言える問題です。整理の方法、グループ番号と先頭の関係を抑えることができているか、を問う問題でした。
■4番(3):1の位先決め→場合分け、同じ数が複数ある並べ方
1の位で場合分けの後、焦って計算一発でやろうとして失敗するケースが発生したと想定される問題。問題の数の並びから2個ある数があることに注意を払う必要があります。丁寧に残っている数を表現して、書き出しても解くことができますし、解説では「同じ数が複数ある並べ方」のうち、今回は「減らす」を使って解いています。
■5番(1):二等辺見つけ
典型的な、「一種類の同じ長さが沢山→二等辺見つけ」の問題です。その後、答えまでがやや遠いことと、現時点ではまだこの論点を使いこなせている人が少ないこともあり、レベルBに設定しています。
■5番(3):柱体の表面積
元の立体からの増減で解くよりも、取り除いた後の立体が「柱体」であることから、「柱体の表面積」で解いています。小5でも数多く経験していきますが、半年後には確実に正解できるようになって欲しい問題です。
■6番(1):2つの和差算、素因数分解
和差算であることが気づきにくい表現をされていることと、答えまでに素因数分解を挟むことからレベルBに設定しています。
■6番(2):同じところ付け足し
難問だったと思います。ポイントになったのは「離れた部分の面積の差」+「同じ正方形一枚を取り除いた」と言うことで、復元した2面の面積の差が出てくると言う、非常に綺麗な問題でした。
■7番(1)②(2)(3):真ん中を取れるエリアに注意、真ん中平均
真ん中平均であることと、真ん中を取れるエリアをマークすることができれば、あとは全て同じ解法で一気に最後まで進行できる問題でした。なにはともあれ、十字形の真ん中平均はよく見かける論点でもあり、ここで抑えておきましょう。
2: サピックス新5年生3月組分けテストの例年の平均点
平均点 | 偏差値60ライン | |
---|---|---|
得点 | 75.9 | 103.5 |
得点率 | 51% | 69% |
過去3年間の算数の平均点は上記の通りです。4科目平均は以下の記事よりご覧ください。
3: サピックス新5年生3月組分けテストの算数解説動画
1番(1)
1番(2)
1番(3)
1番(4)
2番(1)
2番(2)
2番(3)
2番(4)
2番(5)
2番(6)
2番(7)
2番(8)
3番(1)
3番(2)
3番(3)
3番(4)
3番(5)
3番(6)
4番(1)
4番(2)
4番(3)
5番(1)
5番(2)
5番(3)
6番、7番