マンスリー確認テストの学習・管理方法詳細

前回記事(「マンスリー確認テスト」の目的・分析・対策)に引き続き、今回は「マンスリー確認テスト」の学習・管理方法詳細について記載させて頂きます。ここでは、復習を織り込んだ毎週の計画を立てることのメリットと、その具体的な計画の立て方についてお伝えさせて頂きます。

繰り返しにはなりますが、「図抜けた才能」「膨大な学習量」がなくとも、マンスリー確認テストを7割〜7割5分まで引き上げ、クラスアップ・クラス維持することは、適切な学習を行うことさえできれば、SAPIX生であれば、ほとんどのお子様が実現できるものだということです。

今回の記事を参考にして頂くことで、ご家庭での学習効率を高め、膨大な努力や図抜けた才能がなくとも、お子様が「マンスリー確認テスト」で高得点を取っていくことを実現して行って頂くことを、心から期待しております。

勉強する女の子

1: 「復習スパイラル」を、毎週の計画へ盛り込むメリット

まず、前回の記事(「マンスリー確認テスト」の目的・分析・対策)にも記載させて頂きましたが、マンスリーの復習をまとめて行おうという段階で発生する問題は以下の二つが挙げられます。

1: 直前になって慌てて復習をしていく為、物理的な時間が不足してカバー出来ずマンスリーを迎えてしまう。

2: デイリーチェック時点から時間が経過しすぎている為、復習しようとした時には完全に忘れてしまっている為、復習時間が想定以上にかかる。

考えれば当たり前のことなのですが、二つの問題に対する対策としては、

1: マンスリー直前に焦られないように、普段から復習を行なっておくことで、直前週の学習を軽くし、直前週には「最終チェック」をメインにできる状態にする。

2:デイリーチェック(つまり、1回目の学習)から、期間を開けすぎずに学習することで、復習効率を上げ、時間を短縮する。

の、二つになります。

計画的な復習スパイラル

勿論、日々の計画に復習の時間が載ってくることにはなりますが、その分以上の成果は確実に上がりますので、是非ご家庭で取り入れて頂きたいと思います。

2: 「具体的なスケジュール例」と管理方法

まず、結論をお伝えさせて頂くと、デイリーチェック対策を行うNOの2週間前のNOの復習を、毎週行っていくことです。

以下のスケジュール例を、ご覧ください。

図1

※デ=デイリーサピックス/サポート
基 5/3週目=基礎力トレーニング5月3週目
マン直し=マンスリー確認テストのやり直し

例えば、5月19日から5月26日の週で、ご家庭では、5月26日のデイリーチェックに向けて、「デイリーサピックス/サポートNO14」と、「基礎力トレーニングの該当部分(5/3週目)」を勉強するのは、どこのご家庭・お子様でもされていることかとは思いますが、

それに加えて、2週間前の「デイリーサピックス/サポートNO13」と、「基礎力トレーニングの該当部分(5/1週目)」の復習、を行っていくことになります。

そうすると、マンスリー前の週に行うべき復習内容はまだ新しいNOが2週間分となり、直前週の復習量が大幅に減少して、再度の最終チェックとしての時間を取ることもできるのです。

また、毎週行う2週間前の復習時間が結構かかるのではないか?という疑問を持たれる方もいらっしゃるかと思いますが、一ヶ月以上空いてから復習するのと、2週間前のものを復習するのとでは、復習にかかる時間数が全く異なります。2週間前に復習する方が遥かに短い時間で済む為(参考ブログ:エビングハウスの忘却曲線 )、実はそれほど大きな負担にならないケースが多いのが、これまで数多くのご家庭で取り入れてきて、強く実感としてもございます。

是非、来週からでも実行して頂ければ幸いです。

3: 「デイリーサピックス/サポート」の復習方法

2週間前の「デイリーサピックス/サポート」を用いた具体的な復習方法は、以下のようになります。ここでは、解説がもっとも親切なデイリーサピックスを家庭学習に利用することとして記載させていただきますが、 スタンバイ SAPIXを利用されいてる方は、解説動画のある「デイリーサポート」または「スタンバイ SAPIXオリジナル類題」を用いて学習して頂いても同様の効果が得られます。

図2

1: デイリーサピックス★2までの全問(または◎以外※)、解き直します。

2: その上で、時間がかかったもの、間違ったものに△と×を振ります。

図3

3: △と×の問題について解答解説を読み、理解した上で、その問題を再度解き直します。

4: その上で、時間がかかったもの、間違ったものに△と×を振ります。

(5: 正解できない場合、再度解答・解説を読み解き直し、解き直します。)

ここまでが、デイリーサピックス/サポートの「復習スパイラル=2週間前の復習」の方法です。

記号の振り方、復習の仕方は、「デイリーチェックの学習・管理方法詳細」で記載させて頂いた方法と同様ですので、ご参考ください。

※についてですが、

デイリーサピックスの★2個までを全問パターン
デイリーサピックスの★2個までで、◎の印を除く全問パターン

の二つがあります。お子様の◎が信頼できる場合は、◎の印をつけた問題を除いて頂いて結構です。

ここまでが、デイリーサピックス/サポートの「復習スパイラル=2週間前の復習」の方法です。

図4

その上で、マンスリー直前週には、この復習スパイラルで振った△と×のデイリーサピックスの問題だけを、再度一気に総復習して最終チェックを行うということが、マンスリーに向けた「デイリーサピックス/サポート」の復習方法の全体像ということになります。

※ここまでの図をまとめて保存されたい方向けに、まとめの図を文末に載せております。

4: 「基礎力トレーニング」の復習方法

2週間前の「基礎力トレーニング」を用いた具体的な復習方法は、以下のようになります。

図6

1: 各週の1ページ目の⑤-⑩だけをまず、解き直します。

2: その上で、時間がかかったものと、間違ったものに△と×を振ります。

図6

3: △と×の問題について解答解説を読み、理解した上で、その問題を再度解き直します。

4: そのまま、次のページに掲載されている△と×の部分の問題の類題を解き、正解できるかどうか確認します。

(5: 正解できない場合、再度3 に戻ります。全て正解するまで行います)

ここまでが、基礎力トレーニングの「復習スパイラル=2週間前の復習」の方法です。

図5

その上で、マンスリー直前週に、この復習スパイラルで振った△と×の基礎力トレーニングの問題だけを、再度一気に総復習して最終チェックを行うということが、マンスリーに向けた「基礎力トレーニング」の復習方法の全体像ということになります。


以上が、マンスリー確認テストの対策に向けた「復習スパイラルの計画」になります。

改めて見ると、多く感じるかもしれませんが、デイリーチェックで毎週9割近くを得点できているお子様であれば、毎週の復習にかかる時間はせいぜい1-2時間しかかかりません。その時間を復習に割くことで、マンスリー7割=偏差値60までが到達できるので、是非実行して頂ければ幸いです。

継続が鍵

復習を毎週やっていくことは、継続性の勝負になります。毎週のデイリーチェックと違って、得点がすぐに目に見えるものではありませんので、お子様が一週間や二週間で辞めてしまうこともよく発生しがちです。 でも、そこで踏ん張って是非一度マンスリーで高得点を取ることができれば、お子様ご自身も達成感を味わうことができ、その後も進んで復習をしてもらえるようになることが多いです。

逆に言うと、復習スパイラルを始めてから、最初のマンスリーまでの一ヶ月から二ヶ月、そこが継続力・忍耐力との勝負になるということも、改めてお伝えしておきます。

まとめ画像

図5図9

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