いつも役に立つ記事を有難うございます。 今回は、「デイリーチェックの学習・管理方法詳細」の中に書かれていた、 初回に問題を解いた後に行う記号の振り方(◎◯△×)について、詳しくお話頂きたいと思い、 お問合せさせて頂きました。うちの子供は、自分に甘いせいか、いつも◎を振ってしまい、◯や△が少ないせいか、実際のテストでは◎がついた問題で、多く点数を落としてきます。 子供は、4年生で算数偏差値45-50、アルファベット中位の男子で、算数はそれほど得意ではありません。
ご質問、有難うございます。まずは、「デイリーチェックの学習・管理方法詳細」で記載させて頂いた記号の意味合いについて、再度引用させて頂きます。
◎:「正解し、次のデイリーチェック時点でも絶対に大丈夫と言い切れる問題」
◯:「正解し、次のデイリーチェックまでに一度見直しておかないと、忘れそうな問題」
△:「正解したものの、解き方に不安が残る or 時間が(3分以上)かかった問題」
×:「不正解or途中で諦めた問題」
その上で、お子様のケースですが、課題としては既に明確になっており、「お子様が自分に対しての評価が甘い」または「努力量(熱量)を増やすことを嫌う」タイプであり、「次のデイリーチェックまでの間に忘れないだろう」という誤った見通し、をされていることが原因かと考えます。
解決策は、それぞれの記号が本来意味するところに合わせて、自分の状態を判断し、正しく記号が振れるようにしていくということしかありません。
でも、ご安心ください。誰もが最初から正しく記号を振れる訳ではありません。甘すぎる、または慎重すぎるように記号を振ってしまうところから、適切な努力量で得点できるように調整していくことは、誰もが通っていく道ではあります。
さて、以下に方法を示していきます。
1: 本人に自覚させる
まず、最初にデイリーチェックの答案で間違った問題の中で、◎の問題がいかに多いかを本人に伝え、 記号の振り方の甘さを指摘します。これによって、「今の自分の記号の振り方が甘い」ことを本人に自覚させます。
2: 一緒に勉強しながら修正
次に、初回に問題に取り組む際に、横で勉強を見ながら、何の記号を振るかを一問一問確認していきます。 「それって、結構時間がかかったけど、△じゃないの?」「授業から日数が経過していなくて、今は覚えているだけじゃない?なので◯の方が良いのでは?」等、 勉強の内容ではなく、かかった時間や表情を見ながら、記号の振り方についての確認や指摘を行っていくことです。少々手間がかかりますが、 正しく記号を振ることができる状態を実現するまで、一時的に時間を割いていただくと良いかと思います。
3: テスト後の作戦会議
最後に、実際のテスト結果が出た時に、一緒に振っていった記号の問題が実際得点できていたかどうかを確認します。 ここで、重要なことは、「叱らないこと」です。 あくまでも「より良い得点を取っていくために、 今度は◎じゃなくて◯にして、テスト前に復習した方がいいね」という様に、二人で作戦会議のような形式で、 記号の振り方という手段をもっと効果的にしていこうという話し合いを行い、また保護者様の側も「今度からここは○にするように言うね」 と歩み寄っていく姿勢を示すと良いかと思います。
続いて、再度、横で勉強を見ながら、記号を振っていく時に再度、確認や指導を行っていき、 またデイリーチェックで確認を行い、ということを繰り返していき、 概ね正しく記号が振れている状態が実現できるまで根気強く繰り返していくことが重要です。
以上
少なくともサピックスに通う子供達は、誰しも「良い得点を取りたい」という意欲を心の底では持っていますので、 その為に効率的・効果的に勉強しようという姿勢を取り続けていくことで、だんだんと自分に対する甘さがなくなり、 適切に自分を評価できるように変化していくことができます。
少しでもご参考になれば幸いです。