今回は、娘のことでご相談させて頂きます。 娘は、α下位とアルファベット上位を行き来しており、算数がどちらかと言うと苦手なタイプかと思います。 毎週デイリーサピックスとデイリーサポートを合計4周回してデイリーチェックでは8-9割近くを得点をしています。 母親の私からは、記事(「デイリーチェックの学習・管理方法詳細」) にも記載頂いている通り、もっと回数を減らさないとこれから大変になることを伝えているのですが、 本人は点数が取れなくなることを不安がって、なかなか減らさないのです。 母の私も本当に減らして得点できるのかが不安な部分もあり、2周で得点できるように本人を持って行くには、 どうすれば良いのでしょうか?
ご質問有難うございます。まず、改めて誤解のない様にお伝えしておきたいことは、どんな学年・偏差値のお子様でも 「点数が取れている状態である」ことが最優先で、その次に「かけている時間を減らして行く」と言う順番で進めます。 逆はありません。従って、まずデイリーチェックで得点が取れていない場合は、回数を重ねてもよいので、まずは高得点9割近くを得点できるようになることです。 その次の段階で、学習を効率化して時間を減らしていくと言う順序で進めて頂くと良いと考えております。
その上で、ご質問頂いたお子様のケースですが、まずデイリーチェックでの得点はできている様子ですので、現在かけている時間を削減して行くことへのアドバイスを求めておられるかと思います。
回す回数を少なくして、高得点を継続するためには、端的に言いますと「学習の濃度」を上げる必要があります。その為には大きく二つの手段があります。
1: 学習の方法を変える
一つ目は、1回目に全問を解き、解けた時も、解答を見て解き直す時も、常に「なぜ」「何(の解法)を使って」解いたのかにこだわっていくことです。 「なぜ」「何を使う」かを、問題ごとにノートに記載して行くことで、お子様の脳内で「問題のパターン化=抽象化」の線引きを明確に行っていき、ただ漫然と回数をこなすよりも脳内に残りやすく取り出しやすい状態を作ることです。 小学生ですので、何を書くべきかがわからない場合も多いですから、端的に「問題のポイントを自分なりに書かせる」ことから始めても良いでしょう。 この方法によって、これまでよりも1回目に取り組み時間は増えるかもしれませんが、それでも総時間数は減るはずです。 そして、6年生での膨大な学習量にも耐えられる効率的な学習ができるようになりますので、是非早いうちに取り組んで頂きたいと思います。
2: 量の制限を設ける
二つ目は、努力型で結果にこだわるタイプのお子様かと思いますが、 量をやることが「結果」の為ではなく、「安心」を手に入れている為にやっている部分もあると考えます。 従って、「2周しかやってはいけない」と量的な制限をつけることです。 これによって、お子様本人が「3周目・4周目があるから、曖昧だけど別にいいや。」 と流さないようになり、必然的に学習濃度を上げざるを得ない状態に持ち込んで行くことになります。
とは言え、回す回数を減らす提案をしてもすんなり納得されない場合もあろうかと思いますので、 「6年生になってから二周しか回す時間がなくなって困ることになる」ということを伝達することと、 いきなり2周ではなく、まずは4周から3周で得点が問題なく取れることを確認してから、 次に2周にして行くという様に段階的に減らして行くことで、本人の納得感を醸成すると良いかと思います。
以上
デイリーサピックスは、まず高得点を取れるように時間をかけ、その後に段階的に時間を減らして行くことと、そのやり方についてお伝えさせて頂きました。 お子様が、より効率的な学習で高得点を継続でき、6年生以降も余裕を持って学習していける状態を作るためのご参考にして頂ければ幸いです。