▼アルファ下位クラスの基準
◯大規模・中規模(アルファクラス3つ以上)
4科目偏差値 56〜58
→マンスリー得点率68~70%
◯小規模学校(アルファ2つ以下)
4科目偏差値 55〜61
→マンスリー得点率68~74%
▼α1クラスの基準
◯大規模校(アルファクラス6つ以上)
4科目偏差値 67
→マンスリー得点率82~84%
◯中規模〜小規模校(アルファクラス3つ以下)
4科目偏差値 61〜63
→マンスリー得点率75~79%
※2018年~2019年に4〜6年生で実施されたコース昇降に関わるテストをランダムに5つ選び、それらのテストの平均値から算出
アルファ維持・昇格の基準
学年・校舎により変動はあるものの、アルファクラスを維持するためには、おおよそマンスリー得点率7割〜7割5分を得点できれば良い、ということになります。
また、校舎のアルファ数によってかなり異なりますが、マンスリーで8割を超える段階でα1が見えてくると考えて良いでしょう。
2:サピックスのシステムの特徴
『努力が反映されやすいこと』
サピックスは数値替えの問題を軸として、テキスト・テストを構成しています。
ご存知のように、6年生前半までは、年3回の組分けテストを除くと1〜2ヶ月に1回マンスリーテストによりコースが決定します。 このマンスリーテストでは過去1〜2ヶ月、つまり比較的最近習った範囲の数値替え問題が6.5〜7.5割出題されるのです。
実力テストの頻度が多い、あるいは、範囲付きテストでもかなり趣向を変えて問われる問題ばかり出題される塾もある中、サピックスは(短期間での)努力が実りやすい傾向にあると言えます。
『内容は思考力問題を除くと決して難しいものではないこと』
サピックス=難しい、というイメージを持っていらっしゃる方もいるかと思います。
ところが、6年生前半までに習う知識は偏差値50以上の学校を狙うならば必須の知識であり、中学受験生を対象としたほとんどの塾のテキストにも載っている標準的な内容です。
ただし、サピックスオープン(B問題)やテキストに掲載されている思考力問題には、難問が掲載されていることがあり、この思考力問題にサピックスの特徴があると言えるでしょう。
まとめると、
サピックスで習得する内容は思考力問題を除くと決して難しいものではなく、また努力が反映されやすいシステムであるがゆえに、
偏差値が上がらない・安定しないと悩んでいらっしゃる方の ほとんどが学習法の改善により成績が向上すると考えて頂いて良いでしょう。
3:サピックスでの成績・課題別学習法
3-1:【アルファベット中下位】デイリーチェックが8割以下のお子様
『適切な学習方法と努力次第でデイリーチェックは8割に届く』
デイリーチェックは非常に重要です。それは、「習ったことが定着しているか短期間・狭い範囲」で測るためです。当然、このデイリーチェックで定着できていなかった問題がマンスリー確認テストでできるようになることはありません。
デイリーチェックは完全にデイリーサピックス★2つまで/基礎力トレーニングの数値替え問題です。つまり、しっかりテキストを学習していれば(ケアレスミスが多いタイプのお子様出なければ)9割以上は得点できるでしょう。
デイリーチェックの得点が平均して8割をきっている場合は、まずは毎週の学習方法を改善していきましょう。
▼参考記事
また、コベツバでは毎週の学習のポイント動画と問題解説動画の一部を公開しております。毎週の学習で不安がある方の参考になれば幸いです。
【アルファ中位〜アルファベット上位】デイリーチェックは8割以上を取れているけれど、マンスリーで105点以下のお子様
『適切な学習方法と努力次第でマンスリーテストは110点(≒偏差値60でありアルファの基準)まで得点できる』
一見難しそうに思えるサピックスのマンスリー確認テストですが、内容は「デイリーチェック」「基礎力定着テスト」で出題される内容・レベルのものが約8割を占めており、「定着さえ出来ていれば」高得点・高偏差値を取ることが可能です。
この「定着」を促すためには、忘却のタイミングに合わせた、適切な復習スパイラルをご家庭主導で行っていくことが大変重要となります。
サピックスで6年生前半までで習う論点は(応用を除くと)どれも重要なもの、論点をランダムに抜粋したデイリーチェックのやり直しよりも、できる限りテキストに戻って漏れがない学習を行うことが重要です。
『7月復習テストに向けた学習』
コベツバが提供しているテキスト全問解説動画サービス『StandBy』ではマンスリーや復習テストに向けた解説動画付きオリジナル問題を配信しております。
範囲の重要ポイントを網羅したものとなっておりますのでぜひお役立てください。
『7月復習テストに向けて算数解説動画と分析表の配信』
マンスリーテスト当日中にやり直しに実際にお使いいただける形の全問解説動画(6年は一部)を配信いたします。
3-3:【アルファ中位〜アルファベット中位】実力テスト(組分け・サピックスオープンのA)で得点できないお子様
『組分けテストも日々の学習方法次第で7割(偏差値60以上)は十分に届く』
組分けテストやサピックスオープンでは、基礎力トレーニングレベルの問題がおよそ5-6割、デイリーサピックス★2までの類題が2-3割、残り応用問題が1-2割出題されます。
つまり、一見難しそうに思える組分けテストは
◯1:難しそうな見た目(大問4以降)に気持ちが負けないこと
◯2:デイリーサピックス★2までを「テキストと見た目が異なる問題であっても」解けるようになっていること
特に、マンスリーでは得点できているのに、組分けテストで得点できないタイプのお子様は『デイリーサピックス★2までのテキストレベルではあるものの、見た目が異なる問題』が苦手である可能性が高いため、日頃からできる限り幅のある問題に触れ 『テキストと見た目が変わっても同じ解法が使える』ことを学習していく必要があります。
7月7日組分けテストに向けた対策
実力テストは付け焼き刃の対策では効果が出にくいという側面があります。
しかし、少しでも対策を行うのであれば効果的な復習の機会として、お子様が苦手としていて、忘れている可能性が高い単元から復習を進めましょう。
7月7日組分けテストの当日解説動画・分析配信
組分けテスト当日中にやり直しに実際にお使いいただける形の全問解説動画(6年は一部)を配信いたします。
3-4:【全クラス対象】ケアレスミスの失点が多いお子様
『単に見直しをしよう、線を引こうではなく、お子様のミスパターンに合った解決策を取ることが重要』
ケアレスミスについて、7つのケアレスミスのパターンとそれぞれの解決策を以下の記事にまとめてております。それぞれのケアレスミスの種類によって解決策は異なります。お子様に合った方法が見つかれば幸いです。
『ミスはすぐには無くならない。1つずつステップを踏んで克服しよう』
とはいえケアレスミスを無くしていくことは、普段の行動習慣を変えること。大きな心理的障壁があるものです。ミスを無くすまでのステップを5つに分解して、それぞれ具体的に何をすべきかご紹介いたします。
万が一、今までは対してケアレスミスが多いほうではなかったけれど、5年生になって、または6年生になってからケアレスミスが増えたという方は、「学習の難易度が上がった、量が増えたことにより、 本来持っている注意力が下がっている」可能性があります。
最後に申し上げておきたいこととして、ケアレスミスが全くないお子様は非常に稀です。
ケアレスミスでの失点率が10%未満(マンスリーや組分けの15点分)であるのであれば、ミスが少ないお子様だと言えますので、6年生の中盤以降、志望校の合格最低点を意識した学習を行うまでは、ケアレスミスにばかりフォーカスせず、 学習の抜け漏れを無くしたり、より発展的な内容を学習する方に力を注いでいただいた方が良いでしょう。
3-5:【アルファ中〜上位】思考力問題や最難関校を意識した学習に手を出したいお子様
『思考力はすぐに伸びないからこそ、毎週30分、1問からでも時間を取ろう』
サピックスアルファクラスの中〜上位のお子様は思考力問題に触れる機会が多くなってくるかと思います。
思考力はすぐには養成されるものではありません。だからこそ、特に4,5年(遅くとも6年生前半)での取り組みが重要です。 ただ漫然と解くのではなく、どのような取り組み方法で思考力問題に取り組むべきかを紹介いたします。
『最難関/難関校それぞれの特色を踏まえて学習しよう』
単に偏差値カットやAタイプ/Bタイプ校というくくりでは無く、それぞれの学校が好んで出す分野、求めている能力は過去問を分析することで明らかになってまいります。
コベツバでは2019年入試解説・分析・今年度に向けた対策を配信しております。ぜひご覧ください。