「熱量」はあげられるの?

今回は「熱量」についてのお話です。もう少し分かりやすく言いますと、「勉強時間」です。当然ながら、デリチェ・マンスリー・組み分け・SO・入試の結果に大きく関係してきますし、また日々お子様が「もっと勉強すればいいのに」と思い、保護者様がイライラされているケースも、「熱量不足」「熱量の上げ方が適切ではない」ことが原因で、イライラが発生していると言えます。

ただ、一概に「勉強時間」と言っても、色々な見方がありますので、ここでは「熱量」と言うものの見方・考え方をご理解頂くことで、次回以降の「熱量が出せない原因」「熱量の上げ方」に繋げて頂くことを目的としております。

勉強する女の子

1: 熱量の評価

「熱量」とは、勉強への投下時間のことを指します。
勿論、詳細に言い出すと、「ぼーっとしている時間」や「半集中しているのか集中していないのかわからない時間」は入るのかと言う質問があろうかと思いますが、ここでは「テキストや勉強に集中できている時間」と考えます。

その上で、「熱量」を図っていく時には、二つの切り口があります。

A「最大出力」=「一日に最大何時間勉強をすることができるのか」

B「継続性」=「連続して何日継続していくことができるのか」

です。

A:最大出力

まず、A「最大出力」についてですが、どれほど頑張っても一日4時間までしか集中できないお子様もいれば、一日だけであれば10時間程度集中できるお子様も存在します。概ね、それまでの経験や発達で没入してきた経験によって決まってくるものです。

勉強する女の子

好きで得意なものであっても、3-4時間くらいすれば他のことをしたくなるお子様もいれば、そうではなく延々とやり続けるお子様もいます。この「好きで得意なもの」の最大出力は、勿論、勉強と言うことへの好き嫌い、得意不得意によって減少して、「勉強に置ける最大出力」として捉えていくことができます。

いわゆる「集中力がある」と言われるお子様は、この最大出力が高いことを指しているケースがほとんどです。それは、気がついたら時間を忘れて没入して結果として一日の最大時間が増えることがある為です。

B:継続性

次に、B「継続性」についてですが、その熱量を何日間継続できるのか、と言うことになります。Aの最大出力は一日しか頑張れない熱量なのか、それとも一週間単位で熱量なのか、で大きく違います。一日だけ10時間勉強したのは良いものの、翌日も翌々日も勉強時間が0になるのであれば、あまり良いとは言えないと言うことです。

勉強する女の子

中学受験の勉強であれば、一週間単位で塾のカリキュラムが進んでいくこともあり、AとBを合わせて、「一週間で何時間の勉強を、継続していくことができるのか」「その一週間での総量をどうやって上げていけるのか」を、考えていくことになります。

2: 熱量は上げられるのか?

結論から申し上げますと、上げられますし上がります。

逆を考えれば明らかですが、一日1時間しか集中できなかったことが、一日に4-5時間できるようになり、一週間で3日しか勉強に集中できなかったことが、5日できるようになると言うことは、勉強でも勉強以外の事柄でも自然に発生しているものだと思います。

熱量の人為的な上げ方については、次回以降の記事で記載させて頂きますが、ここでは「熱量は上げられるもの」と言う認識を持って頂くと良いかと思います。個人に固有のもので変えられないものではなく、個人の中でも対応や状況次第で、上がっていくものだと言うことを覚えて頂ければ幸いです。

勉強する女の子

勿論、同じ熱量を何十年も続けていくことでそれが固定化されれば、変えにくくはありますが、それでも変化は起こりますし、ましてや小学生ですから変化の度合いは非常に大きいのです。中学受験と言う課題・経験は、そんな変化が起こりやすい年代の子供達を育成する目的で使うものだ、とも個人的には考えております。

以上「熱量や対応や状況次第で変えられるものである」ということをお伝えさせていただきました。

前置きが長くなりましたが、次回から「熱量が出せない原因」続いて「熱量を向上させる方法」をお伝えさせていただきます。