渋谷渋谷中入試の解体新書 | 過去問データに基づく算数傾向分析と対策

『渋谷教育学園渋谷中学入試の解体新書』とは?

渋谷教育学園渋谷中学の直近6年間の入試を解体・徹底分析し、一般の方からは非常に見えづらい入試および入試問題の特徴を明らかにすることを通じて、世間一般で言われている常識とは異なる考察をお伝えし、入試突破にあたっての体系的な指針を提供することを目的としております。
入試対策において「全ての科目、全ての分野、全てのポイントを対策すること」は時間と能力に余裕があればそれがベストです、でもそれはあくまでも理想論です。
現実は、時間との戦い・屈強なライバルたちの戦いであり、その為には、時間対効果が高いと考えられる勉強を入試突破に向けて戦略的に行う必要があります。まだ志望校対策に腰を据えて取り組む前段階である5年生や、追加の学習の余裕がない6年生前半でも、志望校を意識し、頻出単元の応用・発展技術には積極的に手を伸ばしていくことで、6年生後半の志望校別特訓クラスのスタート時点でライバルと数段の差をつけることもできるでしょう。渋谷教育学園渋谷中突破の頂に向けて最短・最速で登って頂く為に、是非ご活用頂ければ幸いです。

最新の入試である、2021年の渋谷渋谷入試の問題や解説動画速報、難易度・傾向分析、偏差値や受験人数などの基本情報は以下からご覧頂けます。

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渋谷教育学園渋谷中学の算数概観

渋谷教育学園渋谷中学 例年の大問構成と傾向

第1回・第2回ともに例年、以下のような構成になっています。

大問番号例年の特徴
1番6問の小問集合。(1)は計算問題。
文章題を1-2問含み、速さ・数の性質などの文章題と、平面・立体図形なども登場。
2-4番3つの大問。
「場合の数」「立体図形」「図形と点の移動」「速さ」などを筆頭とした重量級の問題。

より詳しく、難易度や分野・単元を分析していきましょう。

渋谷教育学園渋谷中学の算数 分野単元別出題比率

ここからは、過去10回分の過去問(1次試験・2次試験)の算数出題データを分野・難易度別に分析していきます。

まずは分野別の出題率から見ていきます。

1位:立体図形(20.6%)

2位:場合の数(19.6%)

この2分野はほぼ毎年のように出題されているため、10年を通して考えると全体の4割を占めている、最頻出分野です。

3位:文章題(割合あり)

4位:図形と点の移動

5位:数の性質

6位:速さ

ここまでの4分野の比重はおよそ10%と大差ありません。そしてここまでの6分野で全体の75%を超えることになります。次に頻出の四則演算も加えると約80%に達するため、「渋渋の入試の8割はこの6分野と計算で決まっている」と言っても過言ではありません。

また、例えば集団塾の扱いも多い「平面図形」や「規則性」はほとんどと言って良いほど、出題がありません。

渋谷教育学園渋谷中学の算数 難易度比率

次はレベル別に見ていきましょう。

レベルA=受験者の大半が解ける
レベルB=合格者の大半が解ける
レベルCD=合格者でも解けない

レベルAが52%、レベルBが41%と、全体の9割以上が「合格者であれば解けるレベルのもの」で占められています。

合格最低点ラインは第1回、第2回ともに60%程度です。65%の得点を目指す場合、レベルAとレベルBの3分の1を得点できれば良いということになります。なお、1日目の合格者平均70%はレベルAとレベルBの半分を得点することで到達できます。

なお、同じ渋谷系の渋谷幕張では、レベルA 43% レベルB 44%であり、渋谷渋谷の方が10%程度基礎重視であり、レベルCのような鬼問は多くは出題されていないと言えるでしょう。

※ 渋谷渋谷の合格最低点などはこちらからご覧ください。

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渋谷教育学園渋谷中学の算数 難易度×単元比率

次はレベル別の頻出分野を見ていきましょう。まずはレベルAからです。

レベルAの20%は「文章題(割合あり)」で占められています。同じ文章題でも「文章題(割合なし)」は全体の0.5%とほとんど出題されていません。つまり渋渋志望者は「割合ありの文章題」を鉄壁と言える状態まで仕上げていることが重要です。

他にも最初に頻出分野として挙げさせていただいた「立体図形」「図形・点の移動」なども「文章題(割合あり」に続き、レベルAの高い割合を占めています。

しかしながら、「その分野が出題されるときに、それはレベルA(簡単)であるか、レベルB(やや難しい)であるか」という点において、、大きな違いがあります。

もう少し詳しく見てみましょう。

「文章題(割合あり)」は10本の過去問中、19.6%出題されているわけですが、その中でさらにレベルAの出題を見てみるとなんと87%を占めているのです。(残りはレベルBです)つまり、「文章題(割合あり)」が出題されるときはそのほぼ全てがレベルA(簡単)である可能性が高く、ここでとりこぼしてしまうことが大きな痛手になるでしょう。

具体的には、渋谷渋谷の問題構成は前述いたしましたように、最初の小問集合でほぼ必ず「文章題(割合あり)」が登場しています。ここで得点を落とさないことが重要、ということになります。例外として2020年第2回の試験では、大問4番が文章題(割合あり)が出題されていたため、大問1番の小問には登場していませんが、大問4番のレベルはレベルAであったため、多くの受験生が得点できていたことでしょう。

翻って「立体図形」「点の移動」「場合の数」はそれぞれの分野内レベルA出題率は45%,53%,38%と軒並み大変低くなっています。つまりレベルB、レベルC級の難しい問題が含まれている可能性が高い、ということになります。

渋谷渋谷では、こういった超重量級の単元(立体図形や点の移動、場合の数など)の大問を出題するときには、最初に小問を比較的多数、用意することで、受験生に段階的に難易度の壁をのぼらせる傾向にあります。こう言った大問の最初の小問は、どこの塾でも習うような単なる技術問題であったりするため、大問の最初の小問を取りこぼさず得点することで、文章題(割合あり)以外のレベルAを得点することができるということになります。

次は、合否を分けるレベルBです。

最初に頻出6単元としてあげた分野から文章題(割合あり)を抜いた以下の5分野が、レベルB全体のうち、8割弱まで到達しています。

つまり、合否を分けるような問題は、ほとんど以下の5分野で構成されている、よって、「渋谷渋谷の5分野に特化した学習が合否を左右する」と言って差し支えないでしょう。

1位:場合の数

2位:立体図形

3位:図形と点の移動

4位:速さ

5位:数の性質

上記の内容は、確かに、実感値としても頷けるものですが、実際に過去問を見てみましょう。

試しに過去問11本分(第1回7回分、第2回4回分)を振り返ってみたところ、全て立体図形が大問に含まれています(一部平面と立体の組み合わせの問題はありますが)。場合の数についても、11本中9本は場合の数が出題されており、出題されていない2年のうち1回は代わりに思考力系の論理推理の出題がありました。後述いたしますが、渋谷渋谷の場合の数は思考力に寄っているため、「思考力系の大問ほぼ毎年出ている」と考えて良いでしょう。

つまり、ほぼ毎年のように、立体図形と場合の数が狙われている、ということになります。

最後はレベルC(レベルD)です。

渋谷渋谷はそもそもレベルCの割合が少なく、7.9%であり、1年の中に1問あるかないか、と言ったところでしょう。

レベルCもレベルBと同じく、「立体図形」や「場合の数」が上位を占めていますが、実は「立体図形のレベルC」は約10年間、全く同じ技術を利用する難問が3回出題され、それがレベルCになっているという経緯があります。詳しくは次の「渋谷渋谷の頻出分野対策」の中で触れさせていただきます。

渋谷教育学園渋谷の算数の対策

ここから先は、渋谷渋谷の合否を分けているレベル B、その中の上位3分野である「立体図形」「場合の数」「図形・点の移動」についてお話していきたいと思います。

渋谷渋谷の「立体図形」の対策

渋谷渋谷の立体図形は、一言で特徴を表すと「思考力」の要素と「(やや高度な)技術」の両方の要素を問われる問題が出題されます。

どういうことなのか順を追ってお話ししてゆきます。

まず、最難関の立体図形が求める力は、大きく2つに分かれ「(高度)技術」と「思考力」に二分されます。

「高度技術を用いる立体図形」とは、例えば切断であれば、切断面の様子をひたすら、投影図であれば投影された様子を1つ1つの点や辺に注目し、技術を細かく丁寧に適用することで解決してゆく問題です。問題の山場は「そもそも高度な技術を理解できているか?実際に解像度高く使いこなせるか?」という点にあります。例えば、渋幕ではこう言った問題が多く出題されます。

「思考力の立体図形」は、「立体をどのように見る(視る)のか」、つまり3次元中の想像力や把握力を問われる問題のことを指しています。

もちろん立体図形という分野の特性上、技術が完全に0の問題もがほとんどありませんし、3次元の立体を全く把握できなければ問題を解くことはできません。しかし、本質の難しさがどちら・両方にあるのか、高度技術なのか、思考力なのか、という点で「思考力」と「高度技術」を分けて考えることができます。

さて、渋谷渋谷の立体図形に話を戻しましょう。

先ほど申し上げたとおり、渋谷渋谷の立体図形は、「思考力」と「(やや高度な)技術」のハイブリッド型です。

具体的に問題を見てみましょう。

以下は、2018年第2回の問題の問題と解説動画です。

(1) 解説動画

(2)(3) 解説動画

(4) 解説動画

これは「綺麗な立体図形の中の面や辺の中心を結ぶことで綺麗な立体ができる」という「入れ子構造」という技術を利用します。(ポイント動画はコベツバ過去問解説Top Gun特訓に付属)

ただし、技術を知っていれば一発なのか?と言われればそうではありません。立体の中に立体が入っていて・・ということをイメージする必要があり、単に「立体図形といえば、平面に落として技術を使って長さを求めて・・」という思考回路では問題の隠れたメッセージ、入れ子構造に気づくことはできないでしょう。

上記は1例であり、その他にも、コベツバの過去問解説動画で「ポイント(体系的な技術)」をつけることができない、立体把握を求められる問題が数多く出題されています。

思考力の要素は、いわゆる立体把握能力に近いものになりますので、これを読んでおられる志望者の方は「それでは、いくら努力も素養次第なのではないか」と不安になられる方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、思考力系の立体図形は、定石が存在します。技術×思考力要素を備た問題を複数経験しておくことで、そもそも「立体図形を把握する切り口」を脳内に複数持つことができるでしょう。

次に、立体図形が頻出分野である他の最難関校と渋谷渋谷を比較してみましょう。

思考力のみ思考力×技術ハイブリッド高度技術標準的な技術
栄光灘・渋谷渋谷灘・開成・渋谷幕張
・桜蔭・聖光学院・洛南
(豊島岡・海城・早実)※
早稲田・甲陽学院
※ その学校において、その問題の山場が得点できなくても他が得点できていれば、合格する。
もちろん頻出であるため得点できているとアドバンテージになるが、算数が不得手なお子様であれば、山場直前の小問さえ得点できれば良い。

まず関東の中では、渋谷渋谷と栄光学園以外、思考力の立体図形が頻出の学校はありません。

ただしこの2校の問題の共通点はなく、栄光はほぼ純粋な思考力系の立体図形を出題しており、栄光のアレンジがあまりに独特であるがゆえに、渋谷渋谷対策として問題を利用することの効果はそこまで高くはありません。

渋谷渋谷は灘中の算数をベンチーマークしている可能性がある(共通点①)

次に「思考力×技術ハイブリッド」の学校である、渋谷渋谷と灘ですが、これは、渋谷渋谷が灘の立体(その中でも思考力要素が強いもの)をベンチマークしている可能性があると考えられます。

例えば、先ほどご紹介した「入れ子構造」ですが、灘では2009年1日目13番で出題されていました。(近年では2019年も出題されています)

灘中学2009年1日目13番

解説動画

渋谷渋谷は灘中の算数をベンチーマークしている可能性がある(共通点②)

次に、灘は2020年、2014年、2011年(全て1日目)と複合図形を回転させた体積を求めさせる問題で「パップス・ギュルダンの定理」をうまく活用して解くと短時間で解答に到達できる問題を出題しています。

灘中学2011年1日目12番

解説動画(②のみ)

渋谷渋谷も2021年(第1回)、2016年(第1回・第2回ともに)に出題歴があります。

渋谷渋谷2016年第1回3番(3)

解説動画((3)のみ)

他の関東の学校では、「パップス・ギュルダンの定理」を集中的に狙ってくる最難関・難関校がほとんど存在しません。全国的に見ても突出して灘と渋谷渋谷が出題されています。

ここまでの流れから、渋谷渋谷は灘の立体図形を一部参考にして、渋谷渋谷の受験層や味わいにアレンジしてから出題しているのではないか?という推測を立てることができます。

ここから先は、実際に渋谷渋谷志望のお子様で算数のレベルB 第1位の立体図形の具体的な対策についてお話ししていきます。

まず最初に、いずれの教材で立体図形に向き合うときでも、渋谷渋谷の立体図形に求められている「丁寧に立体の状態をイメージする」ことが重要です。例えば、切断であれば、切断面の様子をしっかり立体に書き込むこと、展開図や展開図からできる立体を実際にイメージしながら作図してゆくことです。

次に、実際にどのような問題に当たっていけば良いか、というお話です。

ここまでご紹介したように渋谷渋谷の立体図形は、関東のメジャー校の立体図形とやや傾向が異なり、灘、その中でも思考力要素が絡んだものを主にをベンチマークしている(可能性がある)と思われる問題が出題されています。

例えば、先ほどご紹介した「パップス・ギュルダンの定理」は、関東系の大手塾では共通・志望校別のカリキュラムで体系的に習得する機会のあるお子様はほとんどおられません。その1つ前でご紹介した「入れ子構造」はカリキュラム上、触れる機会はあるものの、決して他の関東の難関校でメジャーな論点とは言えませんから、より関東メジャーである切断系の比重が高く設定されていることは当然と言えるでしょう。

※もちろん、講師オリジナルプリント、算数を別軸で特訓されているお子様、渋谷渋谷や灘だけに特化したカリキュラムでは学んでいらっしゃるお子様もいらっしゃいますが、全体の中のごく一部でしょう。

それゆえ、一般的に、渋谷渋谷志望者のお子様が立体図形に対応できるレベルまで引き上げるためには、家庭での対策が鍵を握り、具体的に方法としては以下の3つの手段が考えられます。

お子様が算数が得意であれば、灘の立体図形に挑戦する価値は非常に高くお勧めできる方法です。ただし、灘の立体図形の中には相当難しい問題も含まれていますから、効果は高いものの、初見ではハードルも高い、という場合も十分考えられます。

そのような場合は、渋谷渋谷の過去問の立体図形だけを遡って解いていくことや、または、最難関含め王道の立体を厳選し、体系的に学ぶことができるTop Gun特訓などをご利用ください。

※ 渋谷渋谷の過去問は取り組む方がほとんどでしょうけれども、例えば10年分の1日目・2日目、時間の都合上、全ての年度ができなかったとしても、立体図形に絞って解いていくことが良いでしょう。

渋谷渋谷レベルの立体図形に挑戦する前に

ただし、ここまででお話ししたものは、発展レベルの問題です。もしも立体の標準・応用レベルができていなまま挑戦すると、ほとんど太刀打ちできない問題ばかりです。

具体的には、サピックスに通塾されている方の6年平常・土曜特訓のレベル(ここでは基礎〜標準まで)を遥かに超えていますし、四谷大塚の予習シリーズで学習されている方は演習問題集の応用レベルや応用演習問題集まで取り組んでいなければ、太刀打ちできないでしょう。

標準・応用レベルが身につくまで、発展レベルを置いておくという構えでも、直前期に上記で述べた特訓や過去問を追い込めば間に合うこともあります。ですが、半年間で駆け上がるにしては、難易度の高い壁を超えることになります。できるのであれば、立体図形の基礎・標準レベルは、6年生前半までに抑えておくことが望ましいです。

例えば、「図形の必勝手筋」や「コベツバweb授業 分野別教材 立体図形」、などで、一般的な立体図形のやや高度な技術を体系的に学習してから、上記の渋谷渋谷の立体図形に特化した対策を行うと良いでしょう。

渋谷渋谷の「場合の数」の対策

次は渋谷渋谷のレベルB 第2位の頻出分野「場合の数」の対策方法についてお話ししていきます。

渋谷渋谷の場合の数は、読解、誘導、場合分けと調べ上げを要求する傾向にあり、特に1日目(2月1日入試)に超大型の問題が出題されることが多いです。

※ 2日目にも場合の数は出題されていますが、1日目よりも分量・難易度としては軽い傾向にあります。

具体的に見てみましょう。

以下の問題では、長文の中で与えられるヒント=場合分けにしたがって、何通りあるかどうか、を調べていく問題です。

渋谷渋谷 2020年 第一回 3番

あ〜え までの解説動画(続きは割愛)

今回の問題では、長文の中で場合わけの切り口が提供されていましたが、問題によっては、自分でどのような切り口で場合わけを行うことで「漏れなく、被りなく」調べられるかどうかを考える問題も出題されています。

同じく場合の数が頻出の渋谷幕張と渋谷渋谷の比較

実は、同じ渋谷教育学園系列の渋谷幕張の頻出分野の1つが「場合の数」です。しかし、渋谷渋谷と渋谷幕張ではやや傾向が異なります。

渋谷幕張では、同じ「場合の数」と言っても、オチさえ分かれば解決が容易な問題が多いです。オチは、論理立てた場合わけや、やや高度な技術を適用することができるか?を問いかけてくるものが多いので、気付きさえすれば、そこまで困難に感じることはありません。

ところが、渋谷渋谷は同じ場合の数と言っても、特に1日目は手を動かし、場合分け×調べ上げの極致まで要求されるため、最終的にはその問題に正解できるであろう算数が得意なお子様でも、途中で気持ちが萎えてしまう可能性があるほど、苦戦する内容なのです。確かに解法の技術も必要ではあるのですが、それだけでは正答できないところが渋谷渋谷の場合の数の特徴です。

同じ傾向の問題は、男子御三家 武蔵の場合分け・論理推理です。同じく場合分け×調べ上げの極致まで要求される問題であり、最後の小問などは捨て問題になることも多いのですが、渋谷渋谷と似た傾向を持っています。

渋谷渋谷の場合の数の具体的な対策

まず大前提として、塾の平常授業で習うレベルの場合の数の技術は、しっかり押さえましょう。例え、最終地点として調べ上げに寄っているとは言え、前提としての場合分けの考え方ができていなければ、高い壁に挑むことはできません。

その上で、低学年のうちから、塾テキストに掲載されている、思考力系の問題に関しては、積極的に取り組んでいきましょう。

ただし、通常の塾カリキュラムでは、思考力系の問題はそこまで多くないことがほとんどであり、十分な練習量が確保できない可能性が高いため、どこかの段階で追加の訓練を行うことが望ましいです。(思考力であるため、必ずしも高学年になってから取り組まなければならない、と言うことはありません。)

具体的には以下のような教材になります。

※渋谷渋谷や武蔵の過去問はコベツバ過去問動画解説にも解説が掲載されています。

思考力問題は技術系と異なり、「ここまで習得すれば終わり」と言う全貌はありません。その思考回路を複数回経験したり、良い手筋を真似することで力がついていくものです。そのため、上記のすべてに取り組む必要はありません。お子様のフェーズに合わせて適切なものを選んでいただければと思います。

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「中学への算数」を用いる場合は、満遍なく全分野を1年分そろえるのではなく、場合の数に集中アタックするために過年度に遡って1月号だけを購入しておきましょう。そもそも「中学への算数」が「今年度の入試問題」を集めて毎月分野別の月刊紙を発行しているため、1年分の場合の数だけでは、種類の網羅性がやや欠けてしまうためです。また、渋谷渋谷にフォーカスするためには、技術的なものだけの問題ではなく、なるべく大問級の調べ上げが求められるものに取り組みましょう。

渋谷渋谷の「図形・点の移動」の対策

まず最初に、直近の「図形の移動」と「点の移動」の出題履歴を見てみましょう。

▼図形の移動:大問3問・小問集合2問

うちレベルA 56%>レベルB 44%

  • 2020年第2回 平行移動の面積・長方形の面積二等分線
  • 2017年第2回回転移動・回転体面積
  • 2019年第1回 扇型回転移動

▼点の移動:2回

うちレベルA 33%<レベルB 67%

  • 2020年第1回同時スタート戻り=リピート開始・長方形の面積二等分線
  • 2018年 ①秒後解法・長方形の面積二等分線

図形の移動がより多く出題されているものの、難問である確率は低いです。点の移動は出題頻度はやや少なくとも出題される場合は難易度が高くなっています。とはいえ、2年に1回はどちらかが出題されており、小問も含めると出題される確率が高いことを考えると、受験生は「点の移動」「図形の移動」ともに、対策を行う必要があるでしょう。

渋谷渋谷志望者への注意点

ちなみに、渋谷渋谷は「図形・点の移動」がレベルB頻出第3位に入っていますが、同様の傾向を持った学校はほとんど見たことがありません。(1校ありますので後述いたします)

※多少の差はありますが、「速さ」「立体図形」「論理推理や場合の数」「数の性質」が最難関・難関校の主流の大問分野です

多くの最難関・難関校がそうであるため、塾の共通カリキュラムでは「点の移動」や「図形の移動」がメジャーな分野ではありません。

例えばサピックスでは割合を習ってから=入試に通用する点の移動のカリキュラムは6年生で1回、同じく図形の移動にフォーカスした単元も5年生の1回と6年後期の1回だけであり、その後は速さや図形問題の1種類として登場することになります。

よって渋谷渋谷の志望者は「図形の移動」と「点の移動」は熟カリキュラムは何周も復習完璧にすることはもちろん、より意識して鍛えていく必要があるでしょう。

長方形の面積二等分線」に注目

次に、注目に値することとして「長方形の面積二等分線」と言うポイントが両分野に登場していることです。これまでに記載があるだけで3回、加えて、2016年第2回大問2番(1)にも「長方形の面積二等分線」の考えを使う場合の数と平面図形を組み合わせた問題がありました。

つまり、10回の入試の中で合計4回、「長方形の面積二等分線」の考えを活用できるかどうかを問われる問題が出題されていることになり、出題頻度の高さは他校の群を抜いています。

長方形の面積二等分線」と言うポイント自体は、長方形の面積を二等分する直線は必ず対角線の交点(長方形の中心)を通る、と言うシンプルな原則です。

ただし、ほとんどの塾カリキュラムでの登場は易しい基本的な問題にとどまり、実際に入試の大問の中で、問題解決の手段として活用できるような実践レベルの問題はほとんどありません。(他校での出題も多くないですから、塾生共通テキストを作成するのであれば、当然といえば当然なのですが。)

受験生の盲点になっている可能性があるからこそ、渋谷渋谷は定期的に出題し続けているのではないかと推測され、過去問をしっかり解いて、やり直してきたお子様であれば気付くであろう論点になっています。学校側のメッセージとしてはしっかり過去問を解いてきたお子様を合格させたいのではないでしょうか。

渋谷渋谷と筑駒 「図形の移動・点の移動」の共通点。

渋谷渋谷と類似して「図形と点の移動」(特に点の移動)を出題する学校は、筑駒です。

筑駒では過去11年間に2021年・2019年・2016年・2011〜2013年と合計6回の出題履歴があり、利用されているポイントなども渋谷渋谷と類似しています。

※図形の移動が頻出の学校は駒場東邦ですが、駒場東邦独特のアレンジの難問が多いため、渋谷渋谷受験生が取り組むにはやや効果が低いでしょう。

渋谷渋谷の「図形の移動・点の移動」の対策

まずは、前述したように、渋谷渋谷側の「図形の移動・点の移動」では繰り返し出てきている論点があるため、過去問をしっかり解き切ることが重要です。渋谷渋谷が本命なのであれば、「図形の移動・点の移動」の分野だけでも、第1回、第2回ともに10年分、など数を重ねておきましょう。

その上で、「図形の移動」については、問題のレベルが決して高すぎると言うことはないため、塾の共通テキストの最高難易度やコベツバweb授業の応用編までを仕上げていれば、大きな課題はないでしょう。

「点の移動」については、前述したように出題されるときは難易度の高い問題が出題される可能性が高いです。と言っても筑駒ほどの難易度ではありません。渋谷渋谷が応用レベルだとした場合、筑駒は同じ方向性の発展レベルである、と言うことなのです。

対策としては、渋谷渋谷を算数で牽引して合格するつもりの戦略なのであれば、筑駒の「点の移動・図形の移動」に取り組んんでおくことで渋谷渋谷の問題を軽々と回答できるでしょう。

算数は他科目の足を引っ張らなければ良い、と思っていらっしゃる方にとっては筑駒の「点の移動・図形の移動」に取り組むことは些か難しすぎるかと思いますので、その場合は、図形の移動と同様に点の移動もコベツバweb授業の応用編レベルまで仕上げておくか、塾テキストを何周も回しておくことが良いでしょう。(市販の参考書でも点の移動へのフォーカスは決して高くないため、どうしても選択肢は限られてしまいます。)

渋谷教育学園渋谷中志望者向けの対策・動画サービス

最後にお知らせとなります。

中学受験コベツバでは、上記の分析・出題傾向を踏まえて、開成中学志望の子供たちを対象に、以下のサービスを配信をしております。

●1:サピックステキスト解説・SS解説・テスト解説の『StandBy(スタンバイ) for SAPIX』

サピックス(SAPIX)算数テキスト全問動画解説サービス『StandBy(スタンバイ)』を始動
サピックス(SAPIX)算数テキスト全問動画解説サービス『StandBy(スタンバイ)』を始動

●2:コベツバ予習シリーズ解説

予習シリーズ+各種問題集の全問動画解説。ポイントと一緒に学ぶことで深い理解と得点アップにつなげましょう。

予習シリーズ テキスト解説とテスト対策
四谷大塚予習シリーズ テキスト解説とテスト対策

●3:コベツバ過去問動画解説

トッププロ家庭教師によるライバルに差をつける技術を学べる解説動画と、過去問に取り組むご家庭を支える、問題難易度・重要度分析・お子様の苦手分析機能。

最難関・難関過去問解説動画スタート
最難関・難関過去問10年分 全問解説動画

●4:中学受験算数の全てを体系的に学ぶ・無料で使える「コベツバweb授業」

渋谷渋谷中志望のライバル達が多数利用中!渋谷渋谷中攻略に不可欠な各分野理解のポイントを、トッププロ家庭教師がわかりやすく解説。

中学受験算数オンライン教材「コベツバweb授業」
中学受験算数の分野別教材「コベツバweb授業」