聖光学院中入試の解体新書 | 過去問データに基づく算数傾向分析と対策

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by 村中  公開: 更新:

コベツバでは、2020年の聖光学院中学入試で出題された算数の、解説動画・所感・難易度分析、そして2020年度の入試を受けて、来年度の受験生に向けて、聖光学院中学の入試傾向を徹底的なデータ分析から把握し、合否を分ける頻出単元と、それぞれの対策法を具体的に掲載しております。

聖光学院中学を志望していらっしゃるご家庭の保護者様・お子様から高い評価をいただいておりますので、志望者の方は是非何度も読み返して、合格の頂に1歩でも2歩でも近づけるよう、対策を行いましょう。

またこちらの「コベツバradio」では本記事についてよりわかりやすく、詳しくお話ししています。(聞くだけで十分理解できる構成となっています)

聖光学院志望者の保護者様からよくいただくご相談にも回答しておりますので、是非参考にしてみてください。

 

1: 2020年聖光学院中学入試問題(算数)の問題/解答/解説速報

1-0: 2020年聖光学院中学入試の算数問題&解答PDF

問題PDF
解答PDF

1-1: 2020年聖光学院中学入試の所感

 

全体感としては例年通り、レベルBの比重が高く、かつ合格者のほとんども正答できていないレベルCの問題がない為、得点差がつきやすいセットになっていました。出題分野も過去の傾向どおりで大問として「場合の数」「平面図形(割合有)」「立体図形」「速さ」が出題されており、奇をてらうことなく傾向どおりの出題で分野及び応用技術の対策をどこまで徹底して自分のものにしてきたかが大きく得点差に反映されたテストだったと解釈できます。

以下ではレベルBの問題が含まれている2番以降の大問にコメントしていきます。

 

▼大問2番:場合の数

問題作成された方の幅の広さを感じる小問構成です。(2)は実は3進法を用いて解釈することで最速の6回という答えに到達できることができます。(3)は+3だけが奇数と偶数を行き来できる為、+3の回数を決めてしまえばおしまい、(4)は3の倍数以外が出てこない制約条件の上で、丁寧な調べ上げという構成になっています。積み上げる問題というよりも一定のルールの中で幅広い問題に対するアプローチをそれぞれ確認する内容になっていました。

▼大問3番:速さ→ダイヤグラムの選択

出発到着がバラバラであること、往復場所も異なること、静水時の速さが等しいこと、この3つの条件からダイヤグラムを自分で記載することを選択できれば距離一定を繰り返していくだけで綺麗に解くことができた問題です。線分図比率の高い聖光学院ですが、勿論ダイヤグラムの出題もあり、どういう問題に対して自らダイヤグラムを書いていくのかということを自分のものにできているかが問われました。

▼大問4番:立体図形

投影図からの復元ですが、飛躍はなく丁寧に点を追いかけていけば作図はできたはず。その上で(1)イの平均の策の使い方、(2)の底面積比あたりは技術の習熟度や立体の捉え方をどこまで訓練できていたかで勝負が決まったと推測します。

▼大問5番:高さの和の利用

長方形や平行四辺形の中の一点を結んで2つの面積の和が半分になる考え方を、正六角形で用いることを題材にした問題でした。高さの和の利用方法と、正六角形分割の基本を抑えていれば(1)は解けたかと思います。(2)は0㎠を答えさせるやや盲点をつく問題ですが、問題文にわざわざ書かれていることが布石だったということです。(3)は(2)で出てきた4分の1と同じ高さ→等積変形の考え方で各底辺を考えていけば作図できたはずです。

1-2: 2020年聖光学院中学入試の難易度分析

聖光学院中学校の全体感・分析表

1-3: 2020年聖光学院中学入試の算数解説動画

今回の記事では、2/2実施の2020年聖光学院中の入試算数の問題から、大問5番の解説動画を配信いたします。

大問5番:

 

2: 聖光学院中学入試の基本データ

2-1: 聖光学院中学の偏差値(サピックス・日能研・四谷大塚)

以下が聖光学院中学校の偏差値(80%合格ライン偏差値)です。

80%偏差値
サピックス 64
四谷大塚 69
日能研 69

2-2: 聖光学院中学 受験者数・受験倍率推移

以下の表が近年の受験者数・受験倍率推移です。

倍率(2月2日)の推移

受験者合格者倍率
2020 697 231 3
2019 618 228 2.7
2018 640 240 2.7
2017 645 242 2.7
2016 703 241 2.9

今年度は712名と昨年度の657名から出願者は微増しました。

結果として受験者は697名となり、倍率は近年で最高となる3倍を突破しました。

2019年度を底に(多少の揺り戻しはあろうかと思いますが)2020年以降は倍率が3倍前後を維持していく可能性も大いにあるでしょう。

2-3: 聖光学院中学 合格最低点・受験者平均点・合格者平均点

以下の表が合格最低点等とその得点率を示したものです。

2月2日(4科目)

合格最低点合格者平均点受験者平均
過去6年間
の平均
328.8(66%) 356.4(71%) 307.8(62%)
2020 342 366.3 312.9
2019 336 364.1 316.4
2018 341 368.3 322.5
2017 334 363.5 316.8
2016 318 346.3 297.6
2015 302 330.3 280.5

合格最低ラインはおおよそ7割(男子の難関校の中では開成と並ぶ高得点ライン)で、年度による難易度の揺れは比較的少ない学校となっています。

2015年算数の難易度が上がったため平均点が下がっていますが、それ以降は安定した得点であることから、この年が難しくしすぎたということで以降の難易度はできるだけ一定になるように調整されているものと推察することができます。

3: 聖光学院の算数対策(頻出分野・レベルと策方法)

3-1: 聖光学院入試に対する算数の合格寄与度

合格者ー受験者 算数の合格寄与度
4科目 算数
2020第1回 53.4 23 43.1%
2019第1回 47.7 23.3 48.8%
2018第1回 45.8 22.9 50%
2017第1回 46.7 20.2 43.3%
2016第1回 48.7 21.2 43.5%

配点は150点/500点であるにもかかわらず、算数の合格寄与度が40%程度と非常に高くなっており、開成と同じ水準になっています。算数が合格・不合格に大きく寄与していることがわかります。

その背景としては、聖光学院が「努力が報われるテストにしたい」と考えているため、思考力が要求される栄光や麻布とは違い、高度な技術や読解を求めるものになっています。

高度な技術と言っても、塾で全く習わないような学校独特の発展技術は出題されませんから、しっかり技術を勉強し、問題を読解できれば得点できる内容になっています。

そのため、受験者の中で合格できる層のお子様にとっては得点が取りやすく、逆にまぐれで得点できる問題は少ないため、合格者と不合格者の差が開いているのだと推測されます

3-2: 聖光学院算数の難易度構成

おおよそ半分がレベルA、40%がレベルBとなっています。

合格者平均がレベルA全問+レベルBの半分以上、受験者平均合格最低点がレベルA全問+レベルB少し、ということですから、合格を目指す場合は、レベルAは全問取り切った上で、レベルBを3分の1〜半分合わせることを目指せば良いでしょう。

3-3: 頻出分野×レベルの特徴

聖光学院の頻出分野は「速さ」「場合の数」「立体図形」「平面図形(割合あり)」で、この4分野だけで全体の約半分を占めていることがわかります。

レベルAは、ほぼ全体の平均と同じ分野が上位に食い込んでいますが、各分野別ともに13%程度ということから、「速さ」「場合の数」「立体図形」「平面図形(割合あり)」に加えて「数の性質」「四則演算」「規則性」は満遍なく出題されていると考えられます。

レベルBは「速さ」「場合の数」「立体図形」この3分野で全体の半分を占めています。

合格者平均がレベルB半分ということはこの3分野、さらに平面図形(割合有)を抑えるだけでも十分合格可能性がある、と考えられます。

後述しますが、特に「速さ」はレベルCDでの登場が稀であるため、難問である確率が低く、ぜひ得点して欲しい分野になります。

レベルCDは全体の10%で毎年1-2問出題される程度で、得点できる必要はありません。

レベルCDはレベルBよりさらに「場合の数」「平面図形(割合あり)」「立体図形」偏った結果となりました。

特に「平面図形(割合あり)」はこれまでのレベルから大きく割合を上げており、平面図形の問題が出てきた場合、難問である可能性も高いと考え、解法が思いつかない場合は回避することも視野に入れておきましょう。

3-4: 聖光学院頻出の「速さ」の対策

聖光学院の「速さ」は問題文が非常に長く(問題ページの上半分が文字というケースが多い)、グラフや図もあまりないため、しっかり自分で状況を読解し、その上で「線分図」なり「ダイヤグラム」なりで、整理する必要がある問題です。文章の長さという点では開成と似た内容になっています。

あまりこういった長い文章の速さにはなかなかテキスト中に出てこないため、慣れていないお子様が多いのですが、実は必要な技術が多種多様に渡るということはありません。

最後のオチは、王道の「距離一定・時間一定」であることが多いのです。

突飛な閃きが必要ない分野なので、しっかり技術を積み上げて、読解の訓練を積んできたお子様なら、得点できる分野になります。

レベルCDの出題も少ない解きごろの問題が多いことから、聖光学院を目指すお子様であれば必ず得点できるようになって欲しいと思います。

線分図系がメインであるものの、2020年はダイヤグラムを自分で書くことが求められる問題が出題されました。

聖光学院志望のお子様は、低学年のうちから、長文の問題(大型テストのラストの大問など)を完全に避けてしまうのではなく、「まさに聖光学院志望の自分にとって必要な問題」だと思って、しっかり取り組んでおきましょう。

また、5年生で割合を用いる速さを学習してからは、しっかり復習を行うとともに、コベツバ利用者の方は「コベツバweb授業」や「TopGun特訓」で「線分図系」「ダイヤグラム系」の両方の問題を応やり込んでおくことが効果的です。

●中学受験算数の「速さ」の重量級の問題を集めた問題集「Top Gun特訓」

聖光学院頻出かつ狙いどころの分野である「速さ」の対策として効果的な教材です。発展的な技術も必ずポイント動画と一緒に学ぶことができ、普通のテキストではなかなか扱わないような聖光学院級の長文の速さを開成・桜蔭・麻布など類似する傾向の学校と共に体系的に学習することができる教材です。

最難関動画特訓「Top Gun特訓」
最難関動画特訓「Top Gun特訓」

3-5: 聖光学院頻出の「場合の数」の対策

聖光学院の「場合の数」は、開成が思考力に比重を置いていることとは全く異なり、(1)(2)で場合の数の応用技術、(3)(4)はその上で思考力の中の整理や試行検証を求める問題が出題されています。他校と比較すると渋幕と似ている傾向であると言えるでしょう。

(1)(2)からかなり応用的な技術を求める異例の構成(通常はこういった応用技術は最後の小問に持ってくることが多い)のため、「最初から詰まってしまって、全く手が出ない」お子様から「聖光学院の場合の数が苦手」というお声をいただくことが多いです。

場合の数の(1)(2)でつまづいているお子様は「テキストのなかで少し紹介されていた応用的な場合の数の技術」がまだ習得できていない可能性が高いでしょう。こう言った技術は過去のテキストや、またはコベツバを利用されている方は「コベツバweb授業」にて技術を網羅的に復習しておきましょう。

●中学受験算数の分野別動画教材と参加型確認テストの「コベツバweb授業」



頻出単元である「場合の数」「立体図形」の標準〜応用的なポイント理解には、分野別×ポイント別の的確な解説を行っているこちらのサービスが有効です。

中学受験算数オンライン教材「コベツバweb授業」
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3-6: 聖光学院頻出の「立体図形」の対策

聖光学院の「立体図形」は、渋谷幕張のように非常に珍しい技術が出題されるということはありません。

しっかりテキストの応用レベルまでの「影」や「切断」をクリアできていれば、解けるはずの問題が出題される傾向にあります。

3-7: 聖光学院頻出の「平面図形(割合有)」の対策

聖光学院の「平面図形(割合あり)」は、聖光学院の特徴が顕著に現れる分野です。

「等底図形」や「正六角形分割」など聖光学院好みの技術が何度も登場しており、確かに難しい問題ではあるのですが、過去問をしっかりやり込んだお子様にとっては得点できる内容になっています。

学校側もそれを前提としているのか、(1)(2)から(普通から考えると)相当難しい技術が出てくるのですが、おそらく得点できているお子様が多いのではないかと思います。

他の分野は、特に聖光学院ならではの特徴が顕著というわけではありません。 ある種「しっかり難関・最難関向け」の学習を行なっていれば、解けるはずの問題が多いので、特に聖光学院が併願になる開成志望者も開成の対策で十分得点できる問題が多いはずです。

しかし「平面図形(割合あり)」だけは聖光学院の個性が強い問題になるので、聖光学院が第一志望の方は必ず得点できるように過去問を遡って解き込んで欲しい分野です。

4: 聖光学院中学志望者向けの対策・動画配信サービス

最後にお知らせとなります。

中学受験コベツバでは、上記の分析・出題傾向を踏まえて、聖光学院中学志望の子供たちを対象に、以下のサービスを配信しております。

●1:サピックステキスト解説・SS解説・テスト解説の『StandBy(スタンバイ) for SAPIX』

サピックス(SAPIX)算数テキスト全問動画解説サービス『StandBy(スタンバイ)』を始動
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●2:最難関志望校別動画特訓「TopGun特訓」


聖光学院中学志望者がライバルから頭1つ突き抜けるための発展技術を体系的に学ぶ。5年生・6年生対象。

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●3:コベツバ過去問動画解説


トッププロ家庭教師によるライバルに差をつける技術を学べる解説動画と、過去問に取り組むご家庭を支える、問題難易度・重要度分析・お子様の苦手分析機能。

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最難関・難関過去問10年分 全問解説動画

●4:中学受験算数の分野別動画教材と参加型確認テストの「コベツバweb授業」



聖光学院中学志望のライバル達も多数利用中!トッププロ家庭教師による解りやすい解説で、聖光特有の幅広いポイント出題に対応する力を身につける。

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