【入試当日速報】2020年渋幕入試|算数問題解説(PDF付き)・難易度分析・来年度に向けた徹底対策

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by 村中  公開: 更新:

2020年中学入試、本日(1月22日)は千葉3連戦の最終日、「渋谷教育学園幕張中学校」の第1回入学試験が行われました。

この記事では、2020年渋谷教育学園幕張中学入試について、各塾の偏差値(2019年版)およびや算数入試問題/解答(PDF)を記載しております。

また、中学受験コベツバでは2020年渋谷教育学園幕張中学入試(算数)の解説動画・所感・難易度分析、またそれに加えて2014年〜2020年までの入試出題傾向を徹底分析した上で、来年度に向けた対策を配信中です。

1: 2020年入試の基本データ

1-1: 渋谷教育学園幕張中学の80%偏差値(SAPIX/四谷大塚/日能研)

80%偏差値
SAPIX男女64
四谷大塚男70
女72
日能研男女68

1-2: 渋谷教育学園幕張中学 算数の合格最低点・受験者平均・合格者平均点(2016年~2020年)

4科目

合格最低点合格者平均点受験者平均
2020204221.8185.8
過去4年間
の平均
178(51%)200.2(57%)166.2(47%)
2019188211.2174.6
2018179200.3165.3
2017166188.6154.7
2016179200.6170.0

算数

合格者平均受験者平均
202061.345.0
過去4年間
の平均
5745.2
201953.239.4
201859.248.9
201753.841.4
201661.851.2

1-3: 渋谷教育学園幕張中学 受験・倍率状況

受験者合格者倍率
202020586303.3
201920127512.7
201820047112.8
201719637242.7
201619637592.4

2: 2020年渋谷教育学園幕張(算数)の問題/解答/解説速報

2-0: 2020年渋谷教育学園幕張中(第一回)入試の算数問題&解答PDF

問題PDF
解答PDF

2-1: 2020年渋谷教育学園幕張中(第一回)入試の所感

全体感としては、約50%がレベルA、残りがほぼレベルB、レベルCが1問という構成でした。例年レベルAが42%、レベルCが12%程度であることから、取れる問題も多く感じたのではないでしょうか。特徴的なこととしては、純粋な「思考力問題」の出題がなく、応用・発展知識技術を問う内容にシフトした感があります。渋幕の意図としては、技術の応用力・適用力で十分に受験生が持っている思考力を判断できるという意図であると解釈します。

例年通り「平面図形」「立体図形」「数の性質」が出題されているものの「速さ(主にグラフの問題)」の出題がなく、その代わり「水と水グラフ」が出題されたことになります。

その上で技術的には、大問3番以外はどれも得点差がつく問題だったと推測します。

 

▼大問1番:フラクタル数列とままこだて

StandByを使って学習してくれていた人にとっては、非常に軽い問題だったかと思います。(3)を書き出さずにフラクタル数列で仕留めて時間的ロスを防ぐことができたかがポイントです。

▼大問2番:連続整数の和で表現

難関・最難関の流行りの論点で、有名どころだと開成・攻玉社・市川での出題がある論点が渋幕にやってきました。こちらもStandByの類題・TopGun特訓では何度か出てきており、(3)も平成25年の市川の問題とほぼ同じでした。類題でこの市川の問題も掲載していたこともあり、丁寧にStandByまたはTopGun特訓を丁寧に学習してくれた人は確実に押さえることができたのではないかと思います。

▼大問3番:1分①と面積パズル

今回のセットの中で最も易しい問題でした。1分①おき→つるかめで短時間で処理できる問題です。

▼大問4番:足して180°の隣辺比

古くは筑駒で出題された「離れた部分で足して180°隣辺比」を題材にした今回のセット中最も面白い問題でした。(2)は渋幕の頻出論点である「直三の中の直三」(TopGun特訓で掲載)を活用して比例式に持ち込む形、(3)は平行線の等積変形を用いて「足して180°の隣辺比で比べる三角形同士の面積が等しい」で最後は(2)を活用して解く難問でした。(「足して180°の隣辺比」はサピックスの日曜講座であるSS単科「図形問題の特訓」No11でも登場したポイントです。)今回のセットではこの問題は捨てても問題ないでしょう。

▼大問5番:相→体、相→面

渋幕の立体としては、技術的にはシンプルなものを扱っており、学校側の意図としては立体Zが全体の相似形にあたり、その相似性を活用できるかを問うた問題だという印象です。4を(1)や(2)までで捨ててこちらに焦点を合わせて、難しそうな見た目に騙されなければ得点できた問題だったかと思います。

2-2: 2020年渋谷教育学園幕張中(第一回)入学試験 算数難易度分析

渋谷教育学園幕張中学校の全体感・分析表

2-3: 2020年渋谷教育学園幕張中(第一回)入学試験 算数解説動画

今回の記事では、1/22実施の2020年渋谷教育学園幕張中の入試算数の解説動画を配信させて頂き、 分からなかった問題の解消にお役立て頂くことを目的としております。
ただし、5番は、StandByメンバー様との公平性の観点よりご意見を頂きましたため、大変申し訳ございませんが、メンバー様限定とさせていただきます。無料体験登録の上、ご覧ください。
StandByメンバー様用2020年渋幕中入試の全問解説はこちら

   
   
   
サピックス(SAPIX)算数テキスト全問動画解説 サービススタンバイ(StandBy) 「数年先まで予約不可能になったトッププロ家庭教師を一家に一台」
   
   
   

開始から半年で、9割のお客様から『なくてはならない存在』、6割のお客様から『絶対にライバルに紹介したくない』と言うお声を頂いており、サピックス生の隠れた家庭学習の友となっているようです。

大問1番:

 

大問2番:

※2番(1)「奇数が偶数が一致しない為」と記載しておりますが、正しくは「奇数が偶数に一致しない為」です。

 

大問3番:

 

大問4番:

 

3: 渋谷教育学園幕張中学校の志望者に向けた入試対策の方向性

以下は、2020年度第1回の入試内容を踏まえて、1月25日に記載致しました最新の渋幕対策の概要です。

以下、「コベツバ過去問動画解説」で提供している渋幕の過去7年の入試問題データから分野別・難易度別に渋幕の算数対策を詳述致します。まずは「全体の分野別出題比率」から見ていきましょう。

分野別出題率

第1位:場合の数
第2位:立体図形
第3位:平面図形
第4位:論理・推理

この4分野で約50%を占める出題率となりますから、非常い出題に偏りがある学校であると言えるでしょう。

ちなみに、2020年第1回はこれまで必ず出題されていた前提技術を必要としない思考力問題「場合の数」「論理・推理」の出題がありませんでした。「規則性」「数の性質」「立体図形」「平面図形」というその他の頻出単元から応用・発展技術の習熟を問う問題群が並びました。

今後もこの傾向が続くかどうかはまずは2020年第2回を見て見なければ、わからないものの、今後も思考力問題が得点源にできない可能性を考え、渋幕特有の発展・応用技術をしっかり固めておくことが重要であることは言うまでもありません。

難易度別出題率

Aが43.3%、Bが44.8%であり、合格最低点が毎年51%、2020年の合格者数の減少傾向が来年度も続く場合も、およそ55%程度になろうことから、レベルAを全問取り切って、レベルBの4分の1〜3分の1を合わせると算数が足を引っ張らないレベルになることを示しています。

同じく最難関である開成の合格最低点に達するはレベルA完答、レベルBを3分の2を合わせる必要があることを考えると、結局のところ多くの受験生は持ち能力の割に渋幕で出題されるタイプの応用技術に対応できないまま入試を迎えているのではないかと推測されます。

その分、しっかりと頻出の応用技術を身につけているお子様は算数で大きく差をつけられる学校になります。

レベルA×分野別出題率

偏差値が高く平均点が低い渋幕と言うことで、「どれもこれも難しい」と言う先入観を持ってはいけません。レベルAの問題を見極めて解いていくことで、4割は固く取れることになります。

レベルAを完答するため、分野の偏りなく6年生前半までのテキストに掲載されている基礎・応用技術を身につけていることが重要です。

注意して欲しいこととしては、頻出単元の第1、2位の「水と水グラフ」「規則性」「論理・推理」は5年生、6年生のテキストで手厚く扱われる単元ではありません。「水と水グラフ」「規則性」は折に触れて復習すること、「論理・推理」は余裕のある4年生・5年生のうちに思考力問題にも触れておきましょう。

レベルB×分野別出題率

第1位:立体図形
第2位:場合の数
第3位:論理・推理
第4/6位:平面図形
第5位:速さ

レベルAで登場していた「数の性質」「規則性」が一気に出題率を落とし、「立体図形」「場合の数」「平面図形」「速さ」が一気に出題率を伸ばしました。

まずは、何はともあれ、「平面図形」「立体図形」「速さ」を広く、深く学んでいくことが知識・経験の拡充という意味で第一です。これまでの渋幕がそうであったように、知識・経験がないと手も足も出ない問題になっていますので、通常以上の対策が必要になります。

▼1:立体図形

この7年間で立体図形が出題されなかったことは僅か1回。つまり、ほぼ毎回出題されていることになります。
レベルBの21%を占めていることから、レベルAに加えて、立体図形レベルBを合わせるだけで合格まであと一歩のところまで届くと言う算段になります。

渋幕の立体は、切断を中心に複雑な問題が多く出題される傾向にあります。

頻出技術は「連続切断」「相→面/相→体(相似比から面積比・体積比を求めるもの)」「平均の策」の3つであり、過去10年で複数回出題されています。

2020年第1回もこの3つのうち「相→体」「平均の策」が出題されました。しっかり対策してきた子供達にとっては「いつもの渋幕の立体図形」と感じられたのではないでしょうか。

パッと見たところ、ややこしく感じるものの決して技術の種類は多くありませんから対策の費用対効果は高く、渋幕対策として他のお子様と差をつけやすい分野となります。

注意点としては、立体図形は他分野に比べて、6年生前半までの取り扱いが薄く、完成度が低くなりがちなことです。立体図形の発展技術は6年生夏からやっと習い始めるため、実は11月〜12月の過去問演習段階でも仕上がっていない、と言うケースが散見されます。、落ちろんそこから特訓して得点出来るようになるお子様も多いものの、ギリギリ間に合っている印象で、もう少し早くから取り組んで奥に越したことはありません。

2020年度のTopGun特訓では理解できる範囲で、できるだけ早い段階から立体図形の練習を積んでもらえる構成となる予定です。

▼2:平面図形

平面図形においては、「753三角形」「3:4:5直角三角形の内接円パック」「直三の中の直三」「合体」「足して180°の隣辺比」と言い、「知っていればかなり容易になる」「知らなければ本番に自分で閃く必要があるものの、それはごく一部の天才のみ」という問題が連続的に出題されていることから、渋幕の平面図形は「高度な知識武装」で大きく差がついてしまうと言って良いでしょう。

平面図形で同類の技術を出題する学校は灘であり、関東圏ではほとんどお目にかからない技術です。よって、どうしても他関東圏もターゲットとした場合の塾のテキストや特訓でも1回〜2回登場するか、しないか、と言うものがほとんどです。過去問演習に取り組んでいても「渋幕とは相性が悪い、難しい」と言うお声を多く頂くのですが、これは一重に渋幕に特化した技術習得がまだできていないことが大きな原因です。

よってこの分野は渋幕に特化した対策が大きな効果を発揮する分野となります。

▼3:速さ(水グラフや点の移動にも共通)

渋幕の特徴はとにかく「グラフ絡み」の問題を好むことです。「速さの隔たりグラフ」「水グラフ」など、「グラフ」という変化量の問題に対して一定以上に習熟しておくことも重要です。(ちなみに桜蔭も速さのダイヤグラムを好む傾向にあります。)

そして、同じ文脈で「速さ」「図形の移動」「点の移動」など、「変化」を捉えられるのかを問うことを好みますので、グラフの有無に限らず、「動きのある単元」は、他単元以上に習熟しておく必要があろうかと思います。

グラフ、特に速さのダイヤグラムや隔たりグラフは近年の難関校の流行りの問題で年々進化を遂げており、「そもそもダイヤグラムを書くのか」から判断させる問題も多く出題されるようにありました。

グラフを用いた問題を本格的に習い始めるのは6年生からですが、渋幕志望のお子様は特にグラフ問題には念入りに取り組んで欲しいと思います。

レベルCD×分野別出題率

平面図形(割合あり)・場合の数・立体図形で殆どを占めることになります。特に平面図形(割合あり)は2020年度第1回の4番(3)のように全く発想が思い浮かばない問題も出題されることが多いですから、本番は見送っても良いでしょう。

また、例年合格点は5-6割程度となっておりますので、「問題の取捨選択」も実力テストを通じて徹底的に行っていく必要があります。「限られた時間の中で得点を取り切る」ということ自体が、最後合否を分けることになるのは渋幕だけではありませんが、1問1問が難しく大きい入試問題の学校なだけに、余計にその選択・その1問が重要になってくる為、大型テストにおいては得点や偏差値だけではなく、「制限時間の中で、得点を取り切れたのか」をしっかりと振り返って、この力を高めて行ってもらうと良いでしょう。

以上です。

お知らせ

コベツバでは2019年度に引き続き、2020年も「Top Gun特訓」にて渋幕志望のお子様向けのコンテンツを配信する予定です。(その他、少なくとも筑駒・開成・麻布・聖光学院・桜蔭はコースを開設する予定で、他志望校も未定です) 2020年の入試を受けて改定の上、3月頃にはスタート予定です。

「TopGun特訓~最難関中を目指す子供達に算数の武器を配りたい~」

来年度以降の志望の方にとって、少しでも今後の算数の学習のご参考になれば幸いです。

中学受験コベツバは、渋幕を志望されている小学生とその保護者様をエンパワーし続けられる存在になるべく引き続き頑張って参ります。

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